自分らしく働く選択を! 私たちの世代が変えていく

――契約を取りやすくするために心掛けていることや、攻め際や引き際を見極めるポイントなどがあれば教えてください。

 「既存顧客の場合には、ご依頼いただいた開発案件の優先度や、依頼元の部署、役職者を巻き込んでの依頼かどうかを確認し、『顧客の温度感』を把握するようにしています。権限のある方や、他部署への影響力が大きい部署からの依頼であれば、予算を多少超える場合でも契約していただけることが多いです。

 一方、新規顧客の場合は、興味があっても『予算感』に左右されることが多いので、先方の相談に応じられる姿勢を取ったり、顧客が一番欲しいというポイントを見極めて攻めるようにしています。その上で反応がイマイチであれば、それが引き際のサイン。『温度感と予算感』を推し量りながら、攻め際と引き際を判断しています」

――営業はこのまま「続けたい」「続けられる」と思いますか?

 「以前は、結婚したら今の仕事は辞めて、事務職に転職したいと思っていました。しかし、『今はこのまま営業を続けることもアリかな』と思っています。

 とはいえ、家庭を持った後も仕事を続けるには、会社や周りの協力が必要です。今の会社は、周りが独身男性だけで、女性の先輩営業がいない状態なので、将来像を描きにくいという課題はあります。まだ結婚の予定はないので、取りあえずは『やってみてダメなら考えよう』のスタンスで、このまま営業を続けていく予定です。

 今は、結婚している人もしていない人も、自分らしく働く選択ができるようになっていると思います。こうやって男性も女性も少しずつ意識が変わっていけば、自然と働き方も変わってくるはず。むしろ、私たちの世代が変えていかなければならないと思っています。いきなり制度を変えることは難しいと思うので、できることから少しずつ。ちょっとした気遣いや時に人に頼ることが当たり前の世の中になっていくと、もっとラクに働き続けられる社会になると思うんですけどね!」

【MYパンプス】
・雨や雪の日など、悪天候の場合は「レインブーツ」で移動。クライアントを訪問する直前で「パンプス」に履き替えます。
【MY営業ファッション】
・お気に入りは「ROPE」。きちんとした印象のジャケットを選びます。

文/青野梢 写真/PIXTA