開き直る力と、失敗を繰り返さないことが目標達成の秘訣

――スケジュールの管理はどのように行っていますか? 手帳派・デジタル派、どちらでしょうか。

 「デジタル派です。会社のスケジューラーを使って、週末に翌週の予定を立てて入力しています。ただ、予定通りに進むとは限らないので、できていないタスクに関しては予定を上書きして、翌日以降に追加しています。

 日々のスケジュールに関しては、直行直帰を活用して、無駄な時間をつくらないように心掛けています。業務効率を高めるために、内勤をする日は1日集中して作業しますね。私の仕事は、営業でも事務作業が多いほうです。もともと事務ばかりをやりたくないと思っていたので、その点は『少しイメージと違ったな』と思いましたが、今は『そんなものだ』と割り切って作業しています。

直行直帰でムダな時間をつくらない。営業ならではの効率のいい働き方です 写真はイメージ  (C)PIXTA
直行直帰でムダな時間をつくらない。営業ならではの効率のいい働き方です 写真はイメージ  (C)PIXTA

 とはいえ、営業はある程度自分のペースで仕事を回せるので、結婚後も、仕事と家事・育児の両立はしやすいかもしれません」

スケジュール

【F・Sさんの1日の平均的なスケジュール】
08:45 出社
09:00 就業、午前中は事務作業
12:00 昼食
13:00 外回り
 ※平均3件訪問
17:00 帰社、事務作業など
20:00 退社
※終日外出して新規開拓のみを行う場合もあり
 その際は、1日で15社程度訪問

――努力して身に付けた能力やスキルはありますか?

 「昔から人一倍数字には執着心がありました。それにプライドが邪魔をしてか、ユーザーからの要望に『できない』と言えず、無理をしていた時期もありました。

 数字への執着心は、営業にとっては必要な要素かもしれませんが、組織の一員として行動しているわけですから、行き過ぎると自分を苦しめるだけです。また、要求をお断りしても、結果的には自分の会社に戻ってくるという経験をしたり、『自分の会社ができないことは他社にもできない』という自負もあったりするので、数年前から『できないことはできない』と言う勇気を持てるようになりました」

――F・Sさんのお仕事は、ノルマがきついほうだと伺いました。その中で、常に数字の目標を達成し続ける秘訣はあるのでしょうか。

  「まずマインド面としては、できなかったことは現実として捉え、でもクヨクヨと引きずらないこと。ある意味、『開き直る力』を養う必要があると思っています。

 行動面としては、『何がダメだったのか』『どうすれば目標を達成できたのか』をきちんと反省すること。自分でも原因を分析し、時には先輩にアドバイスを求め、次からは同じ失敗を繰り返さないようにする。私は目標を達成するために、この二つを意識してきました」

「開き直り」と「同じミスを繰り返さない」の二つをとにかく意識する 写真はイメージ  (C)PIXTA
「開き直り」と「同じミスを繰り返さない」の二つをとにかく意識する 写真はイメージ  (C)PIXTA