パリやニューヨークと肩を並べた、古民家カフェとアートの島

 海辺に置かれた草間彌生さんのかぼちゃのオブジェが象徴的な直島。他にも安藤忠雄さん設計のホテル・ベネッセハウス、地中美術館、古民家アートなどで有名です。

 私も以前に四国から立ち寄ったことがあります。船を降りるとのどかな島の風景がありつつ、近代アートの雰囲気がただよい、海辺に作品がたたずんでいたりします。なんでもない民家の中が作品になっているかと思えば、路地を歩けば風鈴が鳴り金魚鉢が置かれていたりする、ちょっといい散歩道。古い民家を利用したシャレたカフェで一休みしながら、ぶらぶら歩いてローカルバスに乗ったりと、程よいサイズ感の町でした。

 宿泊したベネッセハウスは、コンクリートの近代的建物と木目家具の暖かみが共存するシンプルでアートな空間。滞在した海辺の部屋は、ちょうど降ってきた雨がベランダの玉石をポタポタ打って、楽器を奏でているかのようでした。

香川県の直島はアートの島として世界的に人気 (C)Yoko Ueno
香川県の直島はアートの島として世界的に人気 (C)Yoko Ueno
何気ない路地にもアートが。香川県直島 (C)PIXTA
何気ない路地にもアートが。香川県直島 (C)PIXTA

 古い民家と近代的なアート空間、そして瀬戸内の小島の風情が女子旅にはうってつけ。海外の人たちがパリやニューヨークと並べて名前を挙げるモダンさもありつつ、のどかな日本でもある。全く違う顔が溶け合う個性的な島です。

 では、海外で紹介された「絶対行きたい日本の13の島」を見ていきましょう。

美しくて奇妙、絶対行きたい日本の13の島

 イギリスのThe Telegraph が紹介している日本は「日本の美しくて奇妙 でも絶対行きたい13の島」。ちょっとマニアックながら、カリブ海のような美しい海と島もあって、島旅の参考になりそうです。

1.直島(香川県)
やっぱり人気の直島。のどかな島の風景、古い民家、そこに斬新なアートと建築。町もこぢんまりとして、民家を利用したオシャレなカフェも多数あり、女子旅にはうってつけ。

2.軍艦島(端島)(長崎県)
かつて炭鉱で栄えた無人島。2015年に世界文化遺産に。町の建物が残ったまま無人島となったため、廃墟感たっぷり。軍艦のようないかつい全体像。

3.猫島(宮城県・田代島、愛媛県・青島など)
猫神社や猫の記念碑まで存在する、猫好きにはたまらない島。江の島あたりにも1000匹以上のネコが生息するなど、日本各地に猫島は見られる。

4.青ヶ島(東京都)
伊豆諸島に属する火山島。青ヶ島は無番地で、日本一人口の少ない美しい村。東京でありながら秘境で、絶景スポットや満天の星が楽しめる。

5.八重山列島(沖縄県)
カリブの海を思わせるような美しいビーチと透き通るブルーの海。南西諸島の一部。

6.ウサギ島(広島県・大久野島)
瀬戸内海の島。今は観光客も多く、エサを持って行くとかわいいウサギたちに会える。かつて大戦中は毒ガスのテストのために地図から消され、被験のために育てたウサギが繁殖したという歴史も。

7.母島(東京都・小笠原諸島)
小笠原諸島は東洋のガラパゴスの別名で知られる、独自の生植物が生存する自然あふれる島。2011年世界自然遺産に登録。

8.宮島(広島県)
海面に立つ、嚴島神社の神秘的な赤い鳥居が有名。嚴島神社は世界文化遺産。

9.南西諸島(鹿児島県・沖縄県)
美しい海とサンゴ、珍しい猫などがいる、長寿の島々。奄美群島、沖縄諸島、宮古列島ほか。

10.桜島(鹿児島県)
1914年の噴火で本土とつながり、島ではなくなった。いまだに噴火もあるものの、6万8000人が近郊に住む。<2018年6月18日 - 桜島は火口周辺警報>

11.屋久島(鹿児島県)
樹齢3000年以上ともいわれる縄文杉で知られる。自然散策に加えて海や温泉も楽しめ、年間約30万人が訪れる。

12.利尻島(北海道)
北海道の北部の日本海上に浮かぶ島。お土産「白い恋人」のパッケージになった利尻山ときれいな沼地がある。高山植物も楽しめる。

13.三宅島(東京都)
伊豆諸島の火山の島。全域が富士箱根伊豆国立公園に属する美しい島。イルカと一緒に泳ぐなど多様な楽しみ方がある。

 それぞれ特徴がありますが、猫島やウサギ島などは日本人にそれほどなじみがないかもしれないですね。次に、テッパンの観光スポットも見てみましょう。