目的の書類がなかなか見つからなくて、イライラしたり困ったりした経験はない? その原因は、書類の持ち過ぎにありました。プロ直伝の正しいファイリング法をマスターして、必要なときに欲しい情報をサッと手にできるようにしましょう!

山積みの書類はルールに沿ってファイリング

 「机の上に置いたはずの書類が見当たらない」「せっかくもらった資料の置き場所を忘れてしまった…」。そんな経験はない?

 「目的の書類がすぐに探し出せない理由は、机や引き出しにある書類の量が多過ぎること。ある調査では、オフィスにある書類の約50%は破棄していいものだったというデータがあります」と話すのは、ファイリング・コンサルタントの小野裕子さん。

 小野さんによると、個人の机に山積した書類を整理するには、二つの方法があるという。まず、書類の保存期間や分類方法など、書類整理のルールを作り、ファイリングをすること。そして、業務上の書類は、原則として共有化することだ。

 ここでは、「書類の必要性を判断し、まとめ、規格化する」ファイリングの方法を紹介。

 「正しくファイリングができれば、誰もが効率良く働ける環境をつくることができます。」ぜひマスターして、時間のロスやミスを生まないお仕事デスクを目指して。

書類を半分捨てる

「管理できていない机の書類の約半分は不要」(小野さん)。不要な書類は破棄し、部署内で共有すべき文書はデータ化したり共用の棚に収めたりして、ムダを減らそう。

こんな書類は捨てられる!

■ 過去1年以上使っていない
■ パソコン内に共用の同じデータがある
■ プロジェクトが既に終了している
■ 前任者から引き継いだものの、今後使う予定がない
■ 同じ部署で何人もが同じ書類を持っている
■ 最新の内容に更新し終えた資料である

必要な書類をファイリングして保管する

書類を分ける

◆個人的に使用している資料や書類
個人が業務用に集めた参考資料など、自分だけが使っているものを指す。

◆部内で共有すべき資料や書類
仕様書やマニュアルなどの共有文書は、データ化したり、書類棚に収めたりする。

◆やりかけの仕事の資料や書類
作成中の企画書や、未処理の伝票など、やりかけの書類は専用フォルダーを作る。

ファイリングする

クリアファイルやフォルダーを活用して、分類した書類をまとめていく(次ページ参照)。

定期的に重要度を見直し、廃棄する

「プロジェクトの進行状況によって書類が不要になったり、従来の分類に当てはまらない書類が出てきたりすることもあります」。定期的に見直して、不要な書類は廃棄しよう。

Q 見直しの時期は?
A 書類の種類によって、変わります

・年度別文書→年度末
・資料→プロジェクト終了時
・企画書→企画終了時
・契約書→契約終了時

年度末の書類の入れ替え時期に破棄するなど、社内ルールに従おう。特にない人は自分で期間を設定して。