お給料をアップするワザは仕事で一歩踏み出すこと

「給料を上げる方法は2つ。残業をするか、時給を上げるかです。お勧めは後者」とプロ研代表の俣野成敏さん。では、どうしたら時給を上げられるのか。

 「継続的な知識やスキルの向上と、実績を積み重ねていくことは基本。ただし、会社の人事評価の対象外の部分で頑張っても、給料アップにつながらない。給与と評価システムをきちんと知っておくことは大切」とは、出版コンサルタントの土井英司さん。

 同時に「必要なのが仕事の幅を広げていく努力」だ。指示通りの業務をこなしているだけでは評価されず、給料も上がらない。仕事で「ちょっと背伸び」をして、届きそうなところから、これまでと違う行動や、新しい仕事を始めてみるといい。手が空いているときに自分から声を掛けて忙しい人の仕事を手伝うとか、日頃ムダと感じていることを紙にまとめて業務改善を提案するなどだ。「いつもの仕事の範囲内で収まっていないで、一歩踏み出すことが次のチャンスにつながります」(慶応義塾大学名誉教授・花田光世さん)。

 そのためにも、「さまざまな状況に臨機応変に対処できる力=人間力を磨くこと」と花田さん。人間力とは、希望に沿わない異動や、仕事がうまくいかないときにも、前向きさを忘れず、周囲と調整しながら仕事を進められる力を指す。「スキルは時代とともに陳腐化することもある。人間力があれば、仕事で継続的な成果を出せるのです」(花田さん)。

 でも、もともと会社の定める給料水準が低い場合はどうしたらいい? 「そのときは、転職という選択もある」(土井さん)。「投資をしてお金に働いてもらうのも手です」(プロ研代表の俣野さん)。

 それでは次のページにまとめた7つの給料アップワザを見てみよう。