貯蓄ゼロ→貯蓄400万円

パチンコ好きの彼に貢いで気づけば貯蓄も底がつき……(33歳・商社・営業事務)

●お金の「しくじり期」
 20代後半に付き合っていた彼は、大のパチンコ好きでした。彼と一緒にいたい一心で、私もパチンコ店へ。彼は毎回、手持ちのお金をすべて使ってしまいます。しかも勝てない。そして財布が空になると、「お金貸して〜」とせびってきます。彼が大好きだった私は嫌と言えず、付き合った1年間で100万円近く彼に渡しました。

 当時の月収は18万円ほど。50万円あった貯蓄も底をつき、「給料日まであと○日・・・」と指折り数えたものです。実家に帰るたびに米と野菜をもらい、スーパーでは割引品を購入。なんとか食いつなぐ日々でした。

こうV字回復した!

 1年ほどたった頃、彼の転勤が決まりました。気持ちが冷めつつあった私は彼と別れ、趣味で社交ダンスを始めることに。ダンス用のドレスを買うという貯蓄の目的ができた上に、パチンコをやめたことで、どんどん貯蓄体質になっていきました。

 あれから数年。今では別の男性と結婚し、子どもも生まれました。夫婦の家計は私がすべてやりくりし、財形貯蓄で毎月コツコツ貯めています。貯蓄額は3年間で400万円を超えました。

 しくじりから学んだのは、どんなに仲のいい友人などでも、他人にお金を貸してはいけないということ。借りるほうも貸すほうも、決していい思いはしませんから。

●藤川さんからアドバイス
貢ぎグセを正すには、彼と物理的な距離を置いて

「ダメンズの彼に貢ぐクセがついた場合は、2人の間に物理的な距離を置くことが大切。彼女の場合、遠距離恋愛になったことで冷静になれたのがよかったですね。お金を貯める楽しい目的ができたことも、ストレスをためずにやりくり上手になれたポイントだと思います」。

借金130万円→全額返済

リアルの恋に満たされず恋愛ゲームにのめり込み……(30歳・商社・営業)

お金の「しくじり期」

 「恋愛のキュンキュン感を取り戻したい!」。同棲中の彼との関係がマンネリ化し、物足りなさを覚えていたときのことでした。スマホでネットサーフィン中に見つけた、恋愛ゲームの広告。何気なくタップすると、イケメンのキャラクターが勢ぞろい。なんだか楽しそう……。そんな軽い気持ちで始めたのが間違いでした。

 イケメンたちの甘いささやき。リアルな恋で失いつつある、ときめき感。お気に入りのキャラクターの声が聞きたくて、月15万円以上をゲームの課金アイテムにつぎ込みました。8カ月ほどで100万円あった貯蓄はゼロに。それでも課金アイテムをやめられず、気づけばカードの支払い予定金額が130万円に。月収24万円のうち、月々7万円をリボ払いの返済に回す日々が続きました。

こうV字回復した!

 そんなとき、アベノミクスで日本株が好調とのニュース。「一発逆転を狙うならこれだ!」。そう思った私は決算発表前のゲーム会社を調べ、業績が当初の予想よりも良さそうな会社の株を40万円分購入。直後、株価は一気に3倍に上昇。この利益でリボ払い分を全額返済しました。ゲームはいまだに続けていますが、課金アイテムは月5万円までと決めています。あのとき株でも損をしていたらと考えると、身が細る思いがします。リボ払いもばくち的な返済の仕方も、もう2度としません!

●藤川さんからアドバイス
彼と共通の「貯蓄の目標」を持つのがおすすめ

「欲しいアイテムが手に入るまでお金を使ってしまう感覚は、ギャンブルにはまる人と同じ。おすすめは、彼と共通の貯蓄の目的を持つこと。旅行代金を貯めるなど、2人で楽しめることをゴールに据えれば、前向きにお金の使い方を見直せますよ」。