判定してみましょう!

●全問正解のあなたは
敬語クイーンです!
社会人としてどこに出ても恥ずかしくない敬語の使い手。さらに多様な表現を習得し、言葉遣いに磨きをかけて。

●不正解が、1〜3問だったあなたは
普通の社会人レベルです
基本的な敬語は身に付いているけれど、たまに不適切な言い方をしてしまうことも。苦手な部分をおさらいしましょう。

●不正解が、4問以上だったあなたは
一から勉強しましょう
社会人として「常識がない」と思われてしまうレベル。ビジネス敬語の本なども参考にして、基礎から学び直しましょう。


解答と解説

< 3級 >
1. 3) 「お伺いして」が適切。
1)の「伺わさせていただいて」は「伺わせて」に余分な「さ」を加えた形で不適切。 2)の「お伺いになられて」は自分の行為に尊敬表現の「お〜になる」や尊敬の助動詞「〜れる」を用いており不適切。

2.  1) 「ご案内いたします」が適切。
2)の「〜させていただく」は相手の許可を得て行う気持ちがあるときに用いるので、不適切。 3)は取引先に恩を着せるような押しつけがましい言い方。

3.  1) 「お買いになったのですか」が適切。
2)は「お〜する」という謙譲表現を用いていて不適切。 3)は「お〜になる」という尊敬表現に、さらに尊敬の助動詞「れる」を重ねた過剰敬語。 

4.  2) 「お聞きして」が適切。
1)の「名前を頂戴する」は、名前は本来もらうものではないので不適切。 3)は、自分の行為に尊敬表現の「お〜になる」と、尊敬の助動詞「れる」を用いており、不適切。

5.  2) 「ご覧になりましたか」が適切。
1)は上司の行為に「拝見する」という謙譲語を用いており不適切。 3)の「ご覧する」という敬語表現はないので不適切。

6.  2) 「お召しになる」が適切。
1)は「お〜になる」に尊敬の助動詞「れる」を付けた過剰敬語。 3)は「お〜する」という謙譲表現に助動詞「れる」を付けた形で不適切。

< 2級 >
1. お出かけになり/お出かけなさい(お出かけなさり)
尊敬表現の「お〜になる」または「お〜なさる」を用いるのが適切。

2. お問い合わせになり/問い合わせられ
尊敬表現の「お〜になる」を用いるのが適切。「問い合わせる」に尊敬の助動詞「れる」を付けた「問い合わせられ(たい)」も、受け身表現と混同しやすいので積極的に使用を勧めるものではないが、正答となる。

3. あずかり
「ご〜にあずかる」の形式は、相手の好意の結果として、ある行為を自らが受ける意を表す。

4. お越し
「来る」の敬語として、「し」を含み、名詞として使われていることから「お越し」が適切。

< 1級 >
1. 3) 「聞いて」が適切。
1)「承って」、 2)「伺って」、 4)「お聞きして」は、同僚に対する謙譲表現であり不適切。

2. 4) 「お見えになる」が適切。
1) は「来社」に「ご」を付けているが、「ご〜なさる」の形になっておらず不適切。 2) は「参る」という謙譲語を用いていて不適切。 3) は、来る意の尊敬語「いらっしゃる」に尊敬の助動詞「れる」を付けた過剰表現で不適切。

3. 1) 部下が詳細を説明する場面では、「説明させる」が適切。
2)・3) は、外部の人の前で身内に対して依頼する表現となっており不適切。 4) は、話し手当人が説明する場合の謙譲表現であり、上役が部下に引き継がせる言い方としては不適切。

4. 4) 「よろしければ」といった含みを残す「どうぞ」が最も適切。
1)・2) のように「〜てください」と依頼・要求するのは、それに応じる義務や責任を上役に負わせる感があり不適切。 3) は相手の意向を無視して、上役に一方的に受け手を指定しているのが不適切。

取材・文/藤川明日香

日経WOMAN2015年4月号掲載記事を転載。情報は記事執筆時に基づき、現在では異なる場合があります。
※問題は『平成26年度版 日本語検定公式過去問題集』より抜粋。解説は同問題集を基に作成。