日経ヘルス読者の約9割が所持しているというオリーブオイル。実はオリーブオイルにある食材を加えるだけで、冷え解消、美白、認知症予防などのうれしい効果がたくさん。自宅にあるものですぐできる作り方を紹介します。

 読者アンケートによると、読者の約9割が所持しているというオリーブオイル。高血圧や便通の改善まで幅広い健康効果が確認されていることから、意識して選んでいる人も多いはず。

 オリーブオイルを組成する脂肪酸のうち、50〜80%を占めるのはオレイン酸。オレイン酸は、悪玉コレステロール(LDL)を減らして、善玉コレステロール(HDL)を維持する働きがある。オリーブオイルはほかにも、美肌作用、鎮痛作用のあるポリフェノールであるオレオカンタール、ヒドロキシチロソールなども豊富に含み、これらは抗酸化作用もある。

 こうした成分をたっぷり含むのは、同じオリーブオイルの中でも、「エキストラ・バージン・オリーブオイル」。食品医学研究所所長の平柳要さんは「ピリッとした苦みや辛みがあるのがポリフェノールを豊富に含むエキストラ・バージン・オイルの特徴」と話す。

オリーブオイルの3大効果

悪玉コレステロールを下げる

 オリーブオイルに含まれるオレイン酸には、悪玉(LDL)コレステロールを下げる一方で、善玉(HDL)コレステロールは維持する働きがある。

抗酸化成分が活性酸素の働きを抑制

 オリーブ果実から搾ったオリーブオイルは抗酸化成分が豊富。ポリフェノールのオレオカンタール、ビタミンEなどが、老化の原因となる活性酸素の働きを抑制する。

血管を拡張し血圧を下げる

 抗酸化成分で血液サラサラ、血管の柔軟性を保つ。心筋梗塞などの心血管疾患予防にいい。エキストラ・バージン・オリーブオイルには高血圧患者の血圧値改善効果も。

このほか、疫学研究ではオリーブオイルを日常的に多く摂取する人は大腸がん、乳がんの発症が少ないという報告がある。