何げなく口にするお菓子やジュースに含まれる糖質が、肌を糖化させ、たるみの原因になることをご存じですか? この「糖化たるみ」予防に効果を発揮するのが、緑茶や健康茶。上手に飲んで、たるみ、くすみのない肌をキープしましょう。

【1】柿の葉茶:AGEs分解作用が期待される
【2】ルイボスティー:糖化と酸化をWでブロックする
【3】緑茶:カテキンが糖の分解を阻害する
【4】グアバ茶:デンプンの分解酵素の働きを抑える
【5】クマザサ茶:糖の吸収をゆるやかにする
【6】ドクダミ茶:漢方でも用いる美肌の定番
【7】甜茶(てんちゃ):甘くても抗糖化力が強い

 肌のたるみには、筋力低下だけでなく「糖化」も影響する。「糖化」は、体内のたんぱく質が、食事などでとった糖質と結合する現象。糖化が進むとたんぱく質はAGEs(エージーイーズ・終末糖化産物)に変わり、肌の黄ぐすみやたるみを招く。「AGEsは、老化を早める元凶。肌の土台であるコラーゲンにAGEsがたまると弾力や柔軟性が失われ、肌がたるむ」と、久留米大学の山岸昌一教授。濃い緑茶など抗糖化作用の高いお茶には、それを防ぐ可能性がある。

 「糖化予防には、血糖値の急上昇や、高血糖状態が長く続くのを避けるのが重要。高濃度の茶カテキン類は血糖値上昇を抑える働きを持ち、糖化やAGEsの蓄積予防効果が期待できる」(山岸教授)。閉経女性が1日に615mgの茶カテキンをとり、「4週間で食後血糖値が抑えられたとの報告がある」と、山岸教授。市販の350ml入りペットボトルの高濃度茶カテキン飲料なら1.2本程度でとれる計算だ。

 ただ、高濃度の緑茶はカフェインが多い。「寝つきが悪くなる、人により肝臓機能障害が出るという報告も。体調や体質に合わせて無理なく取り入れて」(山岸教授)。

糖化たるみを防ぐ お茶の飲み方ルール

抗糖化作用の高いお茶を1日1〜2杯飲む

抗糖化作用を得るには、茶カテキンなら1日400〜600mg程度が目安。濃くいれた緑茶を2杯(約200ml)程度でとれる量。カフェインが気になる人は、カフェインレスの健康茶を同量程度飲むことで、抗糖化作用が期待できる。

1日何回かに分けて飲む

糖化予防には、血糖値が高い状態を避けるのがカギ。食事と一緒に飲むほか、こまめに飲んで、お茶の抗糖化成分が常に血中にある状態をキープするのが得策だ。緑茶は変色すると効果が落ちてしまう。その都度いれるのがお薦め。

ブレンドで効果アップ

健康茶には、「AGEs(終末糖化産物)をたまりにくくしたり、たまったAGEsの分解を促したりする可能性がある成分が含まれる」(同志社大学 八木教授)。単品でもいいが、「ブレンドすると相乗効果で抗糖化作用が高まる」(八木教授)。