いつもの緑茶を糖化たるみ予防ドリンクに

家にある普通の緑茶も、茶葉の量を増やし、高温でいれるとより多くの茶カテキンを抽出できる。いれたての「高濃度カテキン茶」で糖化たるみを予防しよう。

いれ方 茶葉6〜7gに熱湯約200mlを注ぐ

茶葉6〜7gに95℃以上の熱湯100mlで1分間抽出したら、湯のみに移してもう1回同様に抽出する。茶葉1gにはカテキンが100〜130mg含まれ、一煎めで60%、二煎めで80%まで抽出できるという。血糖値上昇抑制効果が期待できるカテキン量は、およそ400〜600mg。茶葉6〜7gで抽出できるカテキン量は、およそ480〜728mgの計算だ。

カテキン615mgをとって食後血糖値の上昇が抑えられた

閉経後女性22人を高濃度カテキン緑茶群(カテキン615mg含有)と緑茶群(カテキン92mg含有)の2群に分け、4週間毎日、朝食時にそれぞれ飲んでもらった。結果、食後の血糖値の上昇が抑えられ、緑茶群よりも高濃度カテキン緑茶群の方が、3%低かった。
(データ:Br J Nutr ;112:1542-1550,2015)

色が変わらないうちに飲む

カテキンは酸化すると茶色く変色して違う物質になる。その都度いれて色が変わる前に飲もう。

この人たちに聞きました
八木雅之
八木雅之教授
同志社大学 生命医科学部 糖化ストレス研究センター チェア・プロフェッサー
分析受託メーカーで糖化ストレスのヒト臨床試験などを担当後、現職。糖化・AGEs測定法の研究、糖化ストレス抑制対策や抗糖化素材の研究、アンチエイジングや疾病予防としての抗糖化に関する普及啓蒙活動などを進めている。

山岸昌一
山岸昌一教授
久留米大学医学部
循環器と糖尿病の専門医で、老化原因物質AGEs研究の第一人者。AGEs研究で米国心臓病協会賞、日米糖尿病学会賞など受賞多数。著書に『老化物質AGEをためないレシピ ウェルエイジングのすすめ』(パンローリング)など。

取材・文/簱智優子 写真/鈴木正美 スタイリング/タカハシユキ イラスト/三弓素青

日経ヘルス2016年9月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります