食事にプラスしてとりたい「n-3系オイル」。実は加熱してもいい

下の3つのオイルは、n-3系の脂肪酸であるαリノレン酸の含有量が突出して多い。グリーンナッツオイルは他の2つよりn-6系の比率が高い。

n-3系のEPAがn-6系のアラキドン酸の暴走を抑える

アラキドン酸が暴走すると「ぜん息」「アトピー」「花粉症」「動脈硬化」のリスクを上げる
アラキドン酸はリノール酸を原料として体内で合成される脂肪酸。成長期の脳や体の発達に不可欠だが、炎症やアレルギー症状を強める作用もある。その炎症を抑えるのが魚に多く含まれるEPA。n-6系とn-3系は同じ酵素で分解されるために競合し、n-6系を取りすぎると、n-3系が減ってしまう。

この人たちに聞きました
守口 徹
守口 徹さん
麻布大学生命・環境科学部 食品生命科学科教授
国立がんセンター研究所、東京大学薬学部に研究出向の後、同大学で博士号を取得。米国国立衛生研究所(NIH)で脂肪酸と脳機能に関して研究。2008年度から現職。

奥山治美
奥山治美さん
金城学院大学 消費生活科学研究所客員研究員
NGO日本食品油脂安全性協議会理事長。名古屋市立大学名誉教授。日本脂質栄養学会の創立に参画し初代会長。著書に『本当は危ない植物油』(角川書店)ほか。

取材・文/羽田 光(編集部) 写真・イラスト/PIXTA

日経ヘルス2015年9月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります

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