夜遅く帰宅して、太ると分かっていても、つい夕食をパスタやうどんで済ませていませんか? そんなときに活用したいのが、お腹いっぱい食べられる上、たんぱく質がしっかり取れる低糖質&低カロリーの「豆腐」です。

 脂肪がたっぷりの下腹が気になる人は、まず夕食の食べ方を見直してみよう。最大のコツは、夜、脂肪に変わりやすい糖質を減らし、代わりに不足しがちなたんぱく質などを多めにとること。

 ご飯や麺類に含まれる糖質をたっぷり摂取すると、その糖をエネルギーにしたり、肝臓や筋肉に取り込むためインスリンが分泌されるが、処理しきれなかった糖は体脂肪として蓄えられる。管理栄養士の大柳珠美さんは、「夕食後は活動量が減るので、利用しきれなかった糖質が体脂肪として蓄積されやすい。また、夜になると自律神経が睡眠モードへと移行していくが、血糖値が乱高下すると自律神経のバランスが乱れ、睡眠の質も低下しやすくなる」と話す。

 お薦めなのが、夕食の主食を豆腐にチェンジする食べ方。「豆腐は、皮膚や髪、臓器など体の材料となるたんぱく質や必須脂肪酸を含む。ストレスや加工食品の摂取が増えるに伴い不足しがちなマグネシウムやカルシウムも補える」(大柳さん)。

夜の糖質がNGな3つの理由

1.脂肪をため込みやすい

 糖質はエネルギー源として使われるほか、肝臓や筋肉に貯蔵されるが、余った分は脂肪として蓄積される。消費エネルギーの少ない夜間に大量の糖質をとると体脂肪増加の原因に。

2.脂肪燃焼をストップする

 エネルギー源として最初に使われるのは糖質で、その次に脂肪が使われる。「そのため、血中に大量の糖質があると、いつになっても体脂肪の消費は始まらない」(大柳さん)。

3.睡眠の質を低下させる

 「夜遅くに糖質をとると、血糖値の乱高下に伴い自律神経が乱れて睡眠の質が低下しやすい」(大柳さん)。睡眠の質の低下は、肥満につながりやすいという報告がある。

クロワッサン:糖質量33.7g/2個(80g)
うどん(干し):糖質量69.5g/1食分(100g)
インスタントラーメン(非油揚げ):糖質量64.8g/1食分(100g)
ご飯(精白米):糖質量55.2g/1膳(150g)