炭酸水の効果 
500ml飲むことで胃腸が刺激され、お通じ改善

炭酸水とは、炭酸ガス(二酸化炭素)が溶け込んだ水。天然の炭酸水のほか、水に炭酸ガスを溶け込ませた商品もある。体に入ると炭酸の刺激で胃が動き、腸のぜん動運動を促して、便通を改善。「腸内の排せつ物がスムーズに排出されるため、デトックス効果も期待できる」(小林教授)。また、炭酸水をしっかり飲めば、食べすぎを防げる。

酢の効果
大さじ1杯の摂取で内臓脂肪が減る

ミツカンの研究ではおよそ大さじ1杯(15ml)の酢に含まれる酢酸を朝と夜の2回に分けて食後に飲んだところ内臓脂肪が減少。ほかにも酢大さじ1相当の酢酸で、食後の血糖をゆるやかにする、高めの血中脂質や血圧を下げる作用が確認されている。

【1】脂肪の上昇を抑制する黒酢
穀物酢の一種で、1L作るのに米を180g以上使用した米黒酢と、大麦を使用した大麦黒酢がある。発酵および熟成によって褐色を呈する。アミノ酸、クエン酸が豊富。米黒酢での血流促進効果のほか、動物実験で餌に黒酢を加えて与えると中性脂肪の上昇を抑制したという報告も。


【2】血糖値の上昇をゆるやかにするリンゴ酢
1L作るのにリンゴの搾り汁を300g以上使用した酢のこと。海外の研究では、大さじ1杯のリンゴ酢を約230mlの水に溶かして食前に飲むと食後の血糖値の上昇がゆるやかになったという報告がある。また、動物実験では血中コレステロールの値を改善したという報告も。


【3】メタボ予防に効く最もポピュラーな穀物酢
1L作るのに、麦や米、トウモロコシなどの穀類を40g以上使用した酢。米酢など。米酢では食後の血糖値の上昇をゆるやかにする作用や疲労を回復する作用が、動物実験では鉄分の吸収を促す作用などが確認されている。

この人に聞きました
小林弘幸
小林弘幸教授
順天堂大学医学部附属順天堂医院総合診療科
順天堂医院に日本で初となる便秘外来を開設。自律神経の働きを高める独自メソッドや腸脳相関などに注目し、研究を行う。著書に『「流せる人」はうまくいく』(光文社)ほか多数。

取材・文/氏家裕子、熊 介子(編集部) 写真/三村健二 スタイリング・料理・レシピ作成/タカハシユキ 栄養計算/原山早織(食のスタジオ)

日経ヘルス2015年8月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります

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