食事の「時間」

夜遅く食べると太る原因に 【時計遺伝子】

時計遺伝子の発現の増減が、生体リズムの周期を作っていることがわかっている。「主な時計遺伝子は4つ。Clock、Bmal1が生体リズムの波を大きくし、Period、Cryが抑制して、バランスがとられている。これらはエネルギー代謝にも関わっており、夜遅くに食事をすると、Bmal1遺伝子の働きで、脂肪細胞へ脂肪がたまりやすくなるとわかっている」と津崎さん。

時間をかけて食べればダイエットに 【スローチューイング】

同じ食品を早く食べるより、ゆっくり食べるほうが食後の消費エネルギー(食事誘発生熱産生=DIT)が高くなる。その効果の源は、咀嚼回数とされてきた。しかし、食後にガムをかんでもらい咀嚼回数を増やした研究では、DITは上がったものの、食事自体をゆっくり食べるほどは高くならなかった。「味わって食べることが大切」(林教授)。

ゆっくり食べれば、エネルギー消費が高まる

12人にパスタ、ヨーグルト、オレンジジュースを食べてもらう実験。早く食べる早食い試行(平均約5分)、よくかんで食べる遅食い試行(平均約10分)を行った。加えて食後にガムを15分間かむときとかまないときとを試した。結果、遅食いのほうがDITが高かった。また、15分間のガム咀嚼は、食べる早さの違いを埋めるほどの効果はなかった。(データ:林教授)