自分の「仕事センス」に自信ある?

 「自分に仕事センスがあるかどうか」を聞いたところ、「あまりない」「ない」が合わせて約55%に上り、2人に1人は自分の仕事センスに自信がないことが分かりました。

 その理由には、次のような声が寄せられました。

【仕事センスに自信のある人】

<新卒2年目社員>
・営業成績もいいから(22歳・男性)
・売上を上げた(23歳・男性)
・物覚えがいい(24歳・女性)

<先輩社員>
・相手が求めていることを察することができる(35歳・女性)
・調整しなければならないことを段取りよく進められる(26歳・女性)
・言われたこと以外にも、自分なりに考えて提案するから(29歳・男性)

【仕事センスに自信のない人】

<新卒2年目社員>
・実績を上げられていないから(24歳・女性)
・結果に出ていないから(23歳・男性)
・仕事をうまく回せていないから(25歳・男性)

<先輩社員>
・判断するのに時間がかかり、優柔不断なところがあるため(30歳・女性)
・調整能力が足りていないと思うから(33歳・男性)
・相手のことを考えて行動ができていないように感じる(32歳・女性)

 新卒2年目社員と先輩社員とでは、意識にかなりの違いが見られます。新卒2年目は、営業成績や売上などの実績を上げればセンスがあると考えている一方で、先輩は察知力や調整力、判断力を重視しています。仕事の経験を重ねることで、実際の現場で役立つ力への認識が変わってくるようです。

センスが高い人は相手を重んじる

 新卒2年目では、自分軸で物事を捉えて「仕事の実績」や「説明力」を仕事センスと考えています。しかし、6年目以降の先輩になると、さまざまな人と関わる機会が増え、「関係者との調整」「相手の状況を察知する力」がある人をセンスが高いと見なすようになるようです。

 単独の仕事もありますが、多くの仕事は、相手あってのことです。「仕事センスがある人」と思われるためには、誰もが認める「自分で判断して行動する力」をベースとして、自分の実績だけでなく、人との関わりの中でも力を発揮できるように意識しましょう。

文/佐々木恵美 写真/PIXTA