「人生はネタ集め」だと思って

 はあちゅうさんの「自分への取材手帳」は、「暮らし・家族のこと」「仕事のこと」など、いくつかの項目について書き込む形式、その一つに「ネットで見かけたこと」があります。

「1週間前にリツイートしたものすら、みんな忘れていると思うんです。それを見返して、改めて考えることが自分のクリエーティビティーに良い効果をもたらしてくれると思います。通勤時間やスキマ時間に何時間もネットの画面を見ているのだから、翌日、翌々日に何も残っていないのはすごくもったいない。未来に使う情報として残しておけば、本当に必要なときに戻ってきてくれると思います」(はあちゅうさん)

 「ネタ集めを意図的にするということですね」と池田さん。はあちゅうさんも「人生はネタ集め」だと語ります。すべてのことはネタになるけれど、人間は忘れてしまう生き物。ちょっとしたことでも、書き留めるのが大切だということです。

 池田さんは「自分への取材手帳」を使っていて、「自分が質問をされる」手帳の形式に、取材を受けるときと同じ効果を感じているといいます。

「取材をされると、自分が思いもよらなかったことを引き出してもらえるんです。それと同じ効果が『自分への取材手帳』にはあります」(池田さん)

はあちゅうさん監修の「自分への取材手帳」 縦148mm×横82mm×厚さ3mm/ピースオブケイク
はあちゅうさん監修の「自分への取材手帳」 縦148mm×横82mm×厚さ3mm/ピースオブケイク

 はあちゅうさんによれば、「自分への取材手帳」は、「自分の中にあるけど出てこないことを引き出すため」に、多彩な質問を散りばめているのだそう。

「紙の手帳は余白も情報だと思っているんです。例えば、健康の部分があまり書けないとしたら、健康を意識していないしおろそかになっているということ。自分が考えてこなかったことを考えるきっかけになると思うので、バラエティーに富んだ質問をつくっています」(はあちゅうさん)