クレジットカードに「使われない人」になろう

 今の時代、クレジットカードを持っている人がほとんどだと思います。

 ただ、ヘタな使い方をすると貯金ができないどころか、赤字を生み出すリスクも持っています。実際、家計にお困りの方々の相談に乗っていると、クレジットカードを使っているつもりで、逆に使われてしまっている人、振り回されている人が少なくないのです。

 まずは、クレジットカードが持つデメリットをきちんと把握しておきましょう。

クレジットカードは便利ですが…… (C)PIXTA
クレジットカードは便利ですが…… (C)PIXTA

デメリット1 自分の経済状態が見えにくい

 クレジットカードで買い物をすると、支払までに1カ月以上のタイムラグが生じます。ボーナス払いなどを利用すれば、銀行からお金が引き落とされるのが数カ月後になることもあるでしょう。また、リボ払いなど分割払いを利用すれば、当然、利子がかかるので、購入した商品の価格以上にお金がかかります。

 そうすると、自分がいったいいくら使っているのか、いつどのくらい返済しなければならないのか、いつ返済が終わるのかが把握しづらくなります。

 そのため、生活費を圧迫するほど買い物をしてしまったり、月々の家計が赤字になってしまったりするリスクが高くなるのです。

デメリット2 消費判断の基準が甘くなる

 予算3万円でバッグを探しているとき、「いいな」と思ったバッグが5万円だったとします。現金しかもっていなければ、予算オーバーだからと別のバッグを探す人が多いと思います。もし、本当に気に入ったものなら、「少し考えてみよう」と、その場で購入するのはあきらめ、再検討する場合もあるでしょう。

 けれども、もしクレジットカードで買い物をするとしたら? 

「思ったより高いけれど、口座引き落とし日までにはなんとかなるだろう」「ほかのバッグを探すのは面倒」「ポイントも貯まるし」などと、簡単に購入してしまう人もいるのではないでしょうか。

 その場に現金がなくても買い物ができてしまうため、自分の経済状況やその商品の必要性などを深く考えず、購入してしまうことも増えてしまうのです。

 そもそも、クレジットカードは、企業が消費者にもっとお金を使ってもらうために作った仕組みです。消費者の得のために作られたものではないということを頭に入れておきましょう。