4.格安SIMが面倒なら「格安スマホ」にチェンジ

 通信費を大幅にカットするなら、「やはり格安SIMが一番」だと矢野さんは言います。矢野さん自身は3台のスマホを持ち、10ギガのモバイル通信を使っているそうですが、通信費は1カ月3000円程度だとか。

 でも、格安SIMは設定が大変そう、自分でできるか不安……という人にオススメしたいのが、「格安スマホ」です。

 「格安SIMの場合、SIMフリー携帯とSIMカードを自分で用意する必要がありますが、格安スマホなら店舗に行けば購入でき、設定もお願いできます。面倒な設定はしたくないけれど、とにかく通信費を安くしたい、という人はYahoo!モバイル(スマホプランS「ワンキュッパ割」適用時/月額1980円~)、楽天モバイル(楽天会員が、スーパーホーダイプランを新規3年契約した場合/月額1480円~)、イオンモバイル(例:音声500MBプラン/月額1130円~)などを検討してみるといいと思います」(矢野さん)

「格安SIM」は自分でできるか不安なら「格安スマホ」にしてみては? 画像/PIXTA
「格安SIM」は自分でできるか不安なら「格安スマホ」にしてみては? 画像/PIXTA

「格安スマホ」のメリット・デメリット

メリット

・通信費が節約できる
・料金プランがシンプルで分かりやすい

デメリット

・機種によってはテレビ視聴、電子マネーなどの機能が使えない場合も
・利用者が多く混み合う時間帯は通信速度が制限されがち

「格安SIM」のメリット・デメリット

メリット

・通信費が安く、2年もあれば大手キャリアの違約金も回収できる
・料金プランがシンプルで分かりやすい

デメリット

・ネット契約が主流のため、サポートを受けづらい
・機種変更時の端末代割引サービスがないので、端末購入費が高くなる。頻繁に新機種に替えたい人は、大手キャリアで割引サービスを利用したほうがいい
・大手3社のキャリアメールが使えない
・利用者が多く混み合う時間帯は通信速度が遅くなりがち

***

 現在、大手3社キャリアでは契約を解約すると違約金が発生する、いわゆる「2年縛り」「4年縛り」を見直す動きが出てきています。

 「せめて更新のタイミングには明細から契約内容を見直し、自分に一番合ったプランを見極めましょう。こまごまと節約をするよりも、固定費である通信費を削ったほうが節約効果は高くなりますよ」(矢野さん)

※サービスの価格は2018年8月現在の金額です。


文/三浦香代子 画像/PIXTA

プロフィール
矢野きくの
矢野きくの
家事アドバイザー、食育指導士、食生活アドバイザー
 家事の効率化や家庭の省エネを中心にテレビ・雑誌・講演などで活躍している。著書に「47テーマで学ぶ家計の教科書:節約とお金のキホン」(TAC出版)、「シンプルライフの節約リスト」(講談社)などがある。