セコムの「歩きスマホ実験」で判明した事実とは?

 路上での歩きスマホは、犯罪に巻き込まれる危険性が高まる危ない行為。セコムでは、「スマホを操作したり、音楽を聴いたりしながら歩いた場合、背後から近づく不審者にどれくらいの距離で気付くか」という実験を行いました。その結果について、セコムの寺本美保さんは次のように話しています。

 「通常は、人の気配に気付くまでに平均で1.9メートルの距離がありました。これだけ距離があれば、不安に感じた場合は走って逃げることが可能です。しかしスマホを操作しているとその距離は短くなり、さらに音楽を聴きながら歩いた場合は10センチとなりました。横並びになったり、追い越されたりしないと気付かない人も多く、ながら歩きの危険性を再確認する実験となりました」(寺本さん)

音楽を聴いているときは、かなり近づいても気付きにくいことが分かる 画像提供/セコム
音楽を聴いているときは、かなり近づいても気付きにくいことが分かる 画像提供/セコム

 スマホを操作しながらの歩行など注意力が散漫になっているときは、特にひったくりの被害に遭いやすいんだそう。同じくセコムの堀越穂波さんも、次のように話しました。

 「ひったくりを防ぐ方法の一つが、『自分は常に周囲に注意を払っている』という姿勢を見せることです。防犯ブザーをかばんの外側に付けたり、かばんの中の荷物にハンカチをかぶせたりして中身を見せないようにすることで、防犯対策をしていることをさりげなくアピールしましょう」(堀越さん)

 自分の安全性を保ちつつ、周囲に注意を払う姿勢が大切なようです。