そもそも「無料Wi-Fi」って?

 そもそもWi-Fiとは、有線ではなく電波でインターネットに接続する通信方法。電波が届く範囲内にいれば、誰でも利用することができます。パスワードが不必要なものは利便性が高く、設定次第ではスマホが自動的に無料Wi-Fiを探して接続することもあります。

 そこで警視庁サイバーセキュリティ対策本部の対策担当者に、まずは無料Wi-Fiについて詳しく話を伺いました。

 「便利な一方で個人情報流出の恐れもあります。無料Wi-Fiにおいて最も重要なのは、誰でも簡単に使えること。利便性が高い分、セキュリティー面を強化する機能がないケースがほとんどです。場所によっては通信が暗号化されず、他人の通信状況をのぞき見できる状態になっていることも。個人情報の入力は控えたほうが得策です」(警視庁サイバーセキュリティ対策本部)

 利便性の高い無料Wi-Fiですが、使い方を間違えると知らず知らずのうちに自分の情報を周囲に公開していることになってしまうかもしれません。

 また、普段から利用するインターネットサイトについても注意が必要です。

 「サイトに暗号化の機能が付いていれば個人情報が流出する危険性は下がります」(同)。サイトの見分け方は次の通り。

便利な一方で個人情報流出の恐れも (C)PIXTA
便利な一方で個人情報流出の恐れも (C)PIXTA

 「サイトの見分け方としては、アドレスの冒頭部分が『http』ではなく『https』になっている場合は、通信内容が暗号化されています。閲覧ソフトによっては『https』の文字が緑色になったり、鍵のマークが表示されたりします。日ごろからそれらの表示をチェックする癖をつけておくといいでしょう」(同)

 とはいえ、技術の進歩とともに情報を盗み見るハッカーの腕も上がっています。暗号を読み解く技術を持っているハッカーもいるかもしれません。信頼できる通信方法やサイトを見分ける力を身に付けたいものです。