日光浴、運動、グルーミングでストレス知らず

 ストレスオフ県1位の愛媛県の女性は、人間関係のストレスが少なく、運動習慣があり、日光浴を日常的に取り入れていることから、「理想的なセロトニン県ともいえる」と有田さんは言います。セロトニンは、日常的に気分の安定をもたらしてくれることから「幸せホルモン」とも呼ばれるもの。その分泌を促進するには「日光浴、運動、グルーミング」の3つの要素が大切です。

 運動は、一定のリズムで筋肉を収縮・弛緩させる動作を繰り返す「リズム運動」がおすすめ。主なリズム運動には、ランニングやウオーキング、サイクリングなどがあります。また、グルーミングとは、人と人との触れ合いのこと。これは、ハグなどのスキンシップをはじめ、エステやマッサージ、また、会話や涙を流すこともいいのだそうです。

 セミナーでは、ゲストとして登壇したタレントの真鍋かをりさんと鈴木奈々さんのストレスオフの方法も紹介されました。真鍋さんにとってのストレスオフの方法は、「仕事と家事が重なって大変なことになりそうだと思ったときに、前もって周囲の人に弱音を吐く。子どもと毎日公園に遊びに行くこと」。一方、現在も茨城県から仕事に通っている鈴木さんは「田舎と都会の両方を楽しんでいる感覚。また、毎日地元に帰って、家族に会えることがストレス解消につながっている」と話します。

タレントの真鍋かをりさんと鈴木奈々さん。真鍋かをりさんはストレスオフ1位の愛媛県の出身。子どもの頃は自転車で遠出をしたり、無人島で遊んだりするのが定番だったという
タレントの真鍋かをりさんと鈴木奈々さん。真鍋かをりさんはストレスオフ1位の愛媛県の出身。子どもの頃は自転車で遠出をしたり、無人島で遊んだりするのが定番だったという

涙活でスッキリデトックス

 ストレスオフの方法の一つとして紹介されたのが、「涙活」です。涙活とは、涙を定期的に流す時間を持つことで、心のストレスを解消する活動。涙を流すと、興奮を促す交感神経が優位な状態から、リラックスを促す副交感神経が優位な状態に切り替わるのだそうです。とはいっても、目薬などを使ったり、ワサビを食べたり、タマネギを切ることで出る涙では意味がありません。何かに感動したり、悲しみから自然に流れる涙でないとストレスは解消されないのだとか。感動的な物語を読んだり、映画を見たりするのがおすすめです。

 涙活は、1カ月に2~3分だけでOK。「疲れがたまってきた」「ため息が多くなってきた」と感じたら、涙を流す機会をつくってみてはいかがでしょう。また、愛媛県の女性の生活スタイルを取り入れてみるのもいいかもしれません。

写真・文/広瀬敬代