願いをかなえようと頑張れば頑張るほど、実現が遠のくってことはありませんか? そんなときは、「頑張るのをやめてみる」と、スルッとうまくいったりするものです。何かをやめることは、これまでの停滞した流れを変え、自分の望む方向へと進むきっかけになるのではないか? その仮説のもと、「やめるだけで最高の恋を引き寄せる」の著者・西原愛香さんに、「やめること」の意味や効果について、じっくりとお話を伺いました。

西原愛香(にしはら・あいか)

月間150万PV以上の人気ブログ「書いて叶える恋愛引き寄せノート」主宰。彼に振り回されるばかりの恋愛から、引き寄せの法則に出合い、自分自身を見つめ直したことで、理想の彼との結婚や妊娠・出産をかなえる。ブログ・セミナーでは、「ノートに書くこと」で自分を認め、理想の恋愛を引き寄せる方法を伝授。女性たちから絶大な支持を集める。著書は、最新刊「やめるだけで最高の恋を引き寄せる~人生が瞬く間に変わる5つのノート」(KADOKAWA)の他、「恋愛引き寄せノート~『でも』『だって』が口グセだった私が変われた!」(KADOKAWA)がある。

やめるからこそ生まれる「ゆとり」や「スペース」にチャンスが舞い込む

――「やめることで願いがかなう」とご本の中でも語られていますが、なぜ、「やめる」と願いがかなうのでしょうか?

西原さん(以下、敬称略) 願いをかなえようと、一生懸命自分磨きをしたり、人と会う予定をたくさん入れたりする方は多いと思うんですが、自分の生活にどんどんプラスしていくばかりだと時間的にも気持ち的にも余裕がなくなってしまいます。

 すると、いざデートのお誘いが来ても、自分の予定が空いていなかったり、なんとなく気が重かったりして、「はい、行きます!」と軽やかにそのチャンスに乗ることができないんですね。

 また、余裕がないことから心身ともに疲れやすく、「ひらめきや直感」も鈍ってしまいます。

 この「ひらめきや直感」が、実は願いをかなえるためには重要で、「チャンスを見分けるセンサー」になってくれるんです。

 あるクライアントさんのお話なのですが。その方はいつもスケジュールいっぱいに予定を詰め込む癖があり、ある日それをやめて意識的に休みを取るようにしたら、以前は抵抗があった「婚活アプリ」をふと使ってみたくなったそうなんです。そこで直感的に「この人、いいかも!」と思える相手に巡り会い、その後すぐにデートに発展した、というケースもあります。

 何かをやめるとゆとりが生まれ、ひらめきや直感がさえるようになります。また、時間的にも気持ち的にも余裕ができるので、そのひらめきや直感が降りてきた瞬間に、即行動に移すことができます。だからこそ、願いをかなえるためのチャンスがつかみやすくなるんですね。

――なるほど。ただ、自分にとって「何をやめたらいいのか? いつやめるべきか?」を見極めるのはなかなか難しいところだと思いますが、そのあたりはいかがでしょうか?

西原 一つの目安としては、「心に違和感や不快感が何度もあるような時(もの)」は、やめるタイミングが来ていると考えています。そのことを考えたり、実行に移したりすると、心がザワザワしたり、どんよりと気持ちが重たくなったり。そうした感情が続く場合は、「やめ時のサイン」が表れていると言っていいでしょう。

 違和感や不快感がありながらもやり続けてしまうと、体に変化が出てくることもあります。なんだか体が異様に疲れて、しんどい状態が続く。表情も曇りがちで、眉間にしわが寄ってしまっている……。本当は美しい笑顔を持っているのだとしたら、すごくもったいないですよね。違和感や不快感は積み重なると「心の曇り」となって、その人本来の魅力やパワーをグンと下げてしまいます。

 自分の心を曇らせてしまう原因となるもの。それらを見つめて「やめる」「手放す」ことが、自分自身の魅力を発揮したり、願いをかなえたりするために大切になってきます。