【質問2】新しいことを始めるときの不安、どう乗り越える?

 新しいことを始めるとき、わくわくする気持ちだけではなく、不安な気持ちもありませんか? 楽しみと不安は常に行ったり来たりするものです。ドラマや映画など新しいことが始まるときに、井上さんは不安になったりするのでしょうか。

自分の考え方一つで変わるもの

にこにこした笑顔に、取材スタッフまで元気に 写真/稲垣純也
にこにこした笑顔に、取材スタッフまで元気に 写真/稲垣純也

 「最初は不安ですね。割といつも、ネガティブなところから入りがちです。すごく心配性だし、慎重だし。石橋を叩き過ぎるくらい叩いて、でも大丈夫! って分かったら走り出す、そんな感じです(笑)。

 そういったネガティブな部分や、決断力がないことが自分のよくない点だな、ってずっと思ってたんです。

 でも、あるとき『物ごとって自分の考え方一つで変わるものなんだ』ってことに気付いて。

 慎重なのはいつもの悪い癖が出たのではなくて、それも自分にとっては良い部分だという考え方に換えることができた。

いろいろ経験や年齢を重ねるうちに、そう自分で自分を励ますことができるようになってきましたね」

【質問3】働く上で、心がけていることって?

 どんな場面でも、チームワークは必要不可欠です。特に仕事で成果を出す上ではチームワークほど大切なものはないですよね。幼い子役時代から女優を続けている井上さんが、仕事をする上で心がけていることはなんでしょうか。

自分がやっていることは、「特別」じゃない

 「特に主演のときには、周囲の人に『気を遣われすぎないようにしよう』と心がけています。

 ドラマや映画などの作品を作るとき、誰が偉くて誰が特別なんて無くて、みんなと一緒になって同じ時間を過ごし、同じ立場で頑張っていくほうが、よい作品は作れると思うんですよね。

 (女優という仕事は)特殊な仕事ではあるけれど、自分がやっていることは特別なことではないんだ、って常に思っています。この仕事はスタッフの皆と一緒に山を登り、一緒にゴールするような達成感がある。そうしてできた作品が、見ている誰かを励ましたり、誰かの人生に少しでも影響を与えられてるのかなって思うと、自分の喜びにつながりますね」