これに当てはまったら、貧血かも

 下記のような症状がある場合、貧血が疑われます。

■ 貧血チェックリスト
〇 疲れやすい、眠っても疲れがとれない
〇 階段で息切れする
〇 爪が弱くなり、割れる、へこむ
〇 顔色が悪いと言われる
〇 飲み物などに入っている氷を食べてしまう
〇 生理のときの出血量が多い
〇 胃を切除したことがある
〇 食事の偏りがある。肉をあまり食べない
(医療法人社団鉄医会ナビタスクリニック新宿・濱木珠恵院長による)

 ただ、人によって感じ方は違うので、自分が貧血であるという自覚症状がない人は多い。ですから、定期的に自分の血液の状態をチェックすることが大切です。一番手軽な方法は献血です。献血では健康な血液であるかをみるため、必ずヘモグロビン濃度などを検査するからです。無料でしかも結果がすぐ分かる。強豪として知られる帝京大学ラグビー部の成績が低迷していた頃、献血に行かせたら、多くの選手が貧血だったという話もあります。

働く女性のための貧血予防法

 貧血を改善する方法は、なによりも食事。鉄には吸収率がいいヘム鉄と非ヘム鉄があって、ヘム鉄は赤身の肉や魚に多く含まれます。肉では馬肉やクジラ肉、牛肉、魚ならカツオやマグロなどです。野菜に含まれるのは非ヘム鉄ですが、小松菜やホウレンソウは鉄の含有量が多い野菜の代表格です。更に、鉄はビタミンCと一緒に摂ると吸収率がいいとか、カルシウムと一緒だと吸収率を下げるといった食べ合わせもあります。ただ、忙しい日常生活の中で吸収率まで考えるのは難しいもの。また、鉄の多い食材を使った料理を食べようと思っても、なかなか続かないものです。

 そこで、私が実践しているのが、料理への「ちょい足し」です。具体的には、乾燥青のりをお味噌汁や和え物、納豆などにトッピングするようにしています。お好み焼きやご飯にかけるのもいい。乾燥青のりは、鉄分が多いことで知られるヒジキよりも多いんです〈可食部100g中77mg〉。

 ヒジキも私が意識して食べている食材なのですが、ある時、ステンレスの鍋で調理したヒジキと鉄鍋で調理したものとは鉄分の含有量が全く違うことが分かりました。ステンレス鍋で調理したヒジキの鉄含有量は鉄鍋の約9分の1(可食部100g中6.2mg)。驚きましたが、逆にこれは調理器具を変えるだけで料理から摂れる鉄分が大きく増えることを意味します。ですから、料理に鉄鍋などを使うのも楽に鉄分を摂る方法だと思います。

 ちなみにコンビニのお弁当には鉄の多い食材はほとんど入っていません。ですから、惣菜などで鉄が多い食品を買い足すように心がけるとよいと思います。