「この人と関わるのはここまで」と線を引くとラクになる

瀧波:自分の世界の中に、無理やりつらいことを入れずに、うまく距離を取ればいいんですよね。そのためには、「自分を一番大事にする」という気持ちを真ん中に持つこと。「今、私はその話を聞きたくないから」と言えることが重要じゃないかなと。それは、気が強いとかわがままということではなく、「自分の心を一番大事にする」ことだと思うんです。それができると絶対に生きやすくなる。日常の人間関係も同じですよね。

岡:例えば嫌なことを言われたときに、「その人の心の問題なんだ」と思えるかどうかって、とても大事ですね。

瀧波:意地悪な人やパワハラ気味な上司に対しても、「この人と関わるのはここまで」と、自分で線を引くとラクになれる。「自分を一番大事にする」ことで、むやみに自分を責めないで済みます。

岡:確かにそう思う。自分のことを大事にするのって一見難しそうだけれど、実はそうでもないんです。現に私も1年くらいで変わることができましたからね。それに、自分をいたわることができるようになると、他人にも優しくなれる。嫌な態度を取る人たちも、実はストレスを抱えてどこかにぶつけざるを得ないんだなと思えるようになるから、その人自身を憎んだりしなくなりますね。

 <後編に続く>

文/西尾英子 写真/品田裕美


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著:岡 映里
漫画:瀧波 ユカリ
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