それではphaさんが実践している「しないことリスト」をいくつか教えてもらいましょう。

人付き合いが楽になる「しないことリスト」

二択にしない

 「世の中では『Aだけが正しい』『Bだけが正しい』ということはありません。『Aには賛成できないけれど、少しはいい点もあるな』『AにもBにも事情があるんだな』と考えることができれば、意見の違う人や、嫌いな人にもちょっと優しくなれます」

奥のクリスマスツリーは、途中までしか飾り付けされていませんでした(笑)
奥のクリスマスツリーは、途中までしか飾り付けされていませんでした(笑)

人の意見を気にしない

 「ブログを書いていると、批判的なコメントがつくときもあります。しかも相手は匿名だから、けっこうキツいことを書いてくる。でも、僕は『世の中にはいろんな意見の人がいるなあ』と思うだけで、気にならないんです。逆に賛同するコメントばかりだと気持ちが悪い。さまざまな意見の人がいて社会全体、世界が回っていると思うと、そんなにイライラしません」

相手の期待値を上げない

 「僕、予定は守らないんです。スケジュールは基本的にスカスカ、人との約束は『行けたら行く』というスタンス。実はそう言っておきながら、行かないことも多いんですが(笑)。でも、本当に約束を守って行くと、すごく喜んでもらえます。普段から相手の『期待値』を上げないようにすると、人付き合いが楽になります」

お金と時間に振り回されない「しないことリスト」

お金で解決しない

 「お金を稼ぐために働き、そのせいでストレスがたまり、ストレス解消のために散財する……というのは負のスパイラルですよね。でも、お金がなくても時間があれば、自炊して節約したり、古本屋で面白い本やゲームを安く見つけたり、といくらでも工夫できる。『お金はそれほど必要ないな』と思えると、楽になれますよ」

ゲームやコントローラーがずらり。手前には「人をだめにする」クッションが所狭しと並ぶ
ゲームやコントローラーがずらり。手前には「人をだめにする」クッションが所狭しと並ぶ

頭の中だけで考えない

 「頭の中だけで考えていると、『もっと貯金しなきゃダメだ』『今の生活も心配なのに、将来も安心して暮らせるはずがない』と、どんどん不安が大きくなってしまいますよね。これは『認知のゆがみ』によるせいです。人にはちょっと失敗しただけで『もうダメだ』と決め付けたり、誰かから褒められても『何も分かっていない』と素直に受け取れなかったりするのは、認知のゆがみです。ネガティブなことばかり考えてしまうときは、紙に書き出して読んでみると冷静になれます」

 特にお金の問題は「『ためなくては』から『今を楽しむ』ことにシフトすると、不安が薄れる」とphaさん。

 「例えば『老後のために』『病気になったときのために』とせっせと貯金して、『病気になったけどお金があってよかった』と思うのでは、ちょっと悲しい。それよりも今を楽しむことにお金を使うと、日々の幸福度が高くなります」