正直、ハラハラして事態を見守っていたら、文春の第二弾の記事でLINEでのやり取りが掲載されました。正直私は、少しほっとしましたよ。二人のけなげなやり取りに、ああ、恋の炎は消えていなかったのだ、と。でもそれがきっかけで世間の怒りの炎は燃え上がってしまった。びっくりするほどに。どうしてこんなにも、世間は他人の恋愛に厳しいの?

 ベッキーの相手はたまたま妻帯者でした。20~30代の女性って、ときに不適切な人と恋に落ちてしまうこともあるのではないかと思います。誰を好きになるかなんて、自分では決められないのです。ふと気が付くと好きになっているんです。そうじゃないですか? 恋愛って。

 アイドルに恋愛禁止というようなルールが課されるこの状況。誰が得をするのでしょうか? “喪男”たちに、「可愛い子はモテる。当然、恋愛もする」という明白な事実を突きつけるべきです。恋愛やセックスは、汚いこと、やってはいけないこと、陰でコソコソすること……としてなんとなく社会で合意形成されている。テイラー・スウィフトなんて、付き合うたびに、その恋愛の暴露ソングを作っている。「彼氏まとめ」だけで3ページありましたよ。

 「清純な女の子=恋愛しない」という、おかしな社会合意は撤廃すべきです。一人の人間として考えると、ベッキーは清純だからこそ、まっすぐ恋に突き進んだわけです。

無関係者は苦情の電話を入れるほど不愉快に思うことはない

 今回のことで、ベッキーは2つの罰を負いました。まずはCMなどの降板。そして、番組の降板。私は、CMの降板は、いたしかたないと思います。好感度タレントとしてのベッキーに企業はイメージを託しているわけですから。ただ、ベッキーが出演する番組に苦情が殺到したと聞きましたが本当でしょうか。日本人ってそんなに暇なの?

 いろんな人がいていいじゃないですか。自分と、価値観や恋愛観が違う人がいていいじゃないですか。ベッキーが相手の奥さんから直接責められるのはわかりますが、全く関係のない視聴者が、不愉快に思ったうえでそこまでしなくてもいいと思うんです。