「これだ!」というものに出合うまで
カワイ レディネス状態は、「これだ!」というものに出合うまでの期間です。
探している「何か」の原型を意識の中につくることができると、その「何か」を探索する過程で出合うさまざまな出来事を、「これでもない」「これは違う」といった具合に、ふるいにかけ、原型とフィットしたものに出合ったとき、レディネス状態から抜け出すことが可能となります。ただし、それが人生の転機となるか否かは、その後いかに対処するかで決まってくるの。
ニケ 分かった! 「これだ!」ってものに出合ったら、後先考えず、とにかく飛び込む!
カワイ 正解! というか、自分で自分の行動を決めることが大切です。これだ! ってものにせっかく出合っても、「私じゃ無理かも」とか「もう40だし」とか「この先結婚するかもしれないし」とか、アレコレ制限をつけたら転機にはなりません。人生の転機となる出来事に出合うには、レディネス状態が必要。それを転機にするには、前に踏み出す覚悟が必要。
ニケ だから自分で限界を設けない、ってことなんですね! あの~、薫さんて、将来テレビに出てる人ってイメージしたから、テレビでお天気キャスターできたんですよね?
カワイ いいえ。「テレビに出たい」と思ったことは一度もありません。「自分の言葉で伝える人」をイメージしてCAを辞めたの。でも、辞めてみたら「自分の言葉なんてない」ことに気付いた。そこで出合ったのがお天気の世界。その先にたまたまテレビがあっただけ。
だからずっとずっと不安でしたよ。「この先、どうなるのかな」って。でも、その不安を吹き飛ばすには……。
ニケ 目の前のことをバカがつくぐらい真面目にやらないとダメなんですよね?
カワイ その通りです。真面目にやるのは自分ためです。評価されるためにやることじゃない。
ニケ 37歳正社員さん! ニケも「将来の自分」というイメージを見つける作業をちゃんとやってみるので、37歳正社員さんもやってみてください。満足感、達成感を感じた仕事、「こういうことをやってる自分が好きだった」こと。
カワイ というわけでまた来週~!
文/河合薫 写真/PIXTA
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