誰もが生きるために生きている
カワイ ユングが「人生の正午」と40歳を呼んだのは、「午前の太陽の昇る勢いはすさまじいが、その勢い故に背後に追いやられたもの、影の部分に隠れてしまったもの」を見つけてほしいという願いが込められているんだと思うね。
ニケ 影の部分にはひょっとしたらきれいなお花が咲いてるかもしれない、ってことですね!
カワイ その通りです。人生は光と影があって、それが統合されて成熟したオトナになっていくのよ。
ニケ 薫さ~ん、「生きるために生きているみたい」ってお悩みはいかがいたしましょう?
カワイ んなもん、当たり前だっつーの。私だって、生きるために生きてますよ。死なない限り生きなきゃならないからこそ、楽しいこと見つけて元気に生きよ、って必死なのよ!
ニケ ということで、39歳・派遣社員さん。みんな生きるために生きております! 貯金、いいじゃないですか! 通帳を見て、毎晩ニヤニヤしてください。でもって、怒鳴ってるおじいちゃんやおばあちゃんもひょっとしたらさみしいだけかもしれないので、優しく接してください!……あ、ひょっとして万が一長生きしちゃったら、またアイデンティティーを探索するような節目が来るのでしょうか?
カワイ 思……思冬期ね。
ニケ ひえ~。考えただけで寒気がきた~!
カワイ 50代になると「破れかぶれの人生」が待っているから、大丈夫よ。この世の中で「明日どうなるか」なんてこと分かっている人は一人もいません。100年時代を不安がる暇があったら、今日を楽しく過ごしましょ。
ニケ ラジャーです!
文/河合薫 写真/PIXTA
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