「なりたくない自分」にならない努力をする

カワイ 「なりたくない自分」は、「ブス」で~す(爆笑)。といっても整形するとかそういう話ではないですよ。鏡で見た時に、「やばい!ブスになってる」ってビックリすることってない?

ニケ ある! あります! すごい意地悪なことしちゃったときとか思うことあるし、忙しさにかまけて髪の毛とかボサボサのときとか……、

カワイ 文句ばっかり言ってるときとか、他人のせいにばかりしているときとか……、

ニケ こんなことできないとか、やたらとネガティブになっているときとか……、

カワイ そういう「ブス」にはなりたくない!

 私は「やる」って決めたら、楽しんでやりたいし、大変なことでも、難しいことでも、やるからには元気よくやりたいんです。だから、ブスにはならないようにしよう、ってことだけは心に誓って、今まで生きていました。

 小林麻央さんも、「がんに隠れていた」と書いていましたよね? そういう自分は「嫌」だった。「なりたくない自分」になっている自分がいて。それを打破したかったんじゃないでしょうか。

ニケ 確か……。うん、そっか、そういうことですね! 私のなりたくない自分、ああ、あれか! あれには絶対にならないようにしよう! それが「なりたい自分になる」ってことなんですね! ウワォ~なんかすごい気分が上がってきました。ありがとうございます! (一人で納得)

 ……あれ? ちょっと待てよ……。薫さん、さっき「まだまだなれていない」って言ってましたよね? ってことは、薫さんには「なりたい自分」っていうのが、やっぱりあるってことですよね。

カワイ そうね~。今はあります。でも、30代前半まではものすごく曖昧でした。具現化されていたのは「ブスになりたくない」ってなりたくない自分だけでした。

 でも、40前になった頃から「したたかな女性になりたい!」って思うようになった。したたかさっていうと、計算高いとか、狡猾な意味に取られがちですけど、したたかは漢字で書くと、「強か」。つまり、本来は「心の強さ」を意味しています。

 心が強くなくちゃ、人に優しくなんかなれない。心が強くなりちゃ、困難に打ち勝つこともできないでしょ。要するに、しなやかな女性になりたいし、しなやかに生きたいの。なぁ~んて、こういう話って、恥ずかしいわね。だいたいいまだにしたたかになりきれないから、ちょっとしんどいことが起きると、情けないほどヘナヘナしちゃってるし、優しくないなぁって反省することもあります。だから、やっぱり私は、まだまだ、ってわけ。