互いに負担がかからないようにする働き方改革のはずが…

ニケ そっかー。非正規って、一般企業だけじゃなく、大学でもあるんですね。

 あの……、ニケは一応、正社員なんです。まだ結婚の予定もないんですけど、39歳・派遣社員さんのようなメールを頂くと、ちょっとだけ悲しいんですぅ。

 ニケもこの間、時短の先輩社員に「私、忙しくて会議に出られないから、出てくれる?」って言われて。「ニケだって忙しいのに?」と思いながら泣く泣く出ました。

 でも、もし、ニケが結婚して子どもができて、時短で勤務するようになって、一生懸命、時間内で仕事終わらせようとしてもどーしても終わらなくて、誰かにお願いしなきゃいけなくなったとき、どうしたらいいんでしょうか。

カワイ ニケさんのように思っている独身社員は少なくないと思いますよ。本当に、この問題は根が深い。時短勤務の方のほとんどは、トイレに行く時間も惜しんで、なんとか周りに迷惑を掛けないようにやっているの。それこそ泣きたいくらいにね。でも、ごく一部の心ない人の振る舞いで、あたかもすべての時短勤務のワーママがひどいことをしているような扱いを受けてしまって。中にはそれを心配して時短を利用しないワーママもいるの。

 時短勤務って、本当は働く人に優しい制度なのに。それがやっかみの対象になってしまうのって、本当に残念ですよね。

 リーダーもリーダーで「5人いるメンバーのうち、産休1人、時短2人。いつになったらフルメンバーで戦えるのか」と悩んでいたりして。

 「働き方改革」というのは、ここでこそしっかりやるべきです。非正規や独身の人に負担がかからないように代替社員を準備したり、在宅勤務を増やして対応できるような仕組みをつくらなきゃいけないのですが。

ニケ 「働かせ改革」だから、そうならないんですね(シュン)。

カワイ 悔しいですよね。でも、39歳派遣社員さんは、「愚痴です」って言い切ってて、偉いっていうか、申し訳ないっていうか。さまざまな対応をしている企業も増えてきているので、いいところに転職できそうならオススメしたいです。

ニケ あの、ずーっと前に「おたがいさまカード」って提案したの、薫さん覚えてます?

カワイ お! 「ワークシェアリング」を発展させた、ニケ考案の愛あるカードね!

ニケ 薫さんが、仕事を分かち合うことで一人当たりの労働時間を短縮する「ワークシェアリング」制度を教えてくれたのをヒントに、ニケが考えた「働き方改革」です。スッばらしいんですよ!