「2020年までに女性管理職を30%以上に」

カワイ でもね、それはどこの世界でもあることだし、ちっとも悪いことではありません。私が気象予報士第一号になってお天気キャスターデビューした頃は、台風報道は気象庁の男性がやってました。「お天気お姉さんには台風報道は任せられない」ってことだったのでしょう。でもね、ニュースステーションのプロデューサーは「河合、やってみろ」ってチャンスをくれた。私は「ここできちんとできないとお天気キャスターでいる意味はない」と思ったので、必死にやりました。ものすごく緊張したわ。

 オンエアの後スタッフから「すごく分かりやすかった」って言われ、視聴者からも「とても新鮮な台風報道だった」と評価されて。やっと自分の居場所を得た気がしました。

 今は普段の天気をやっているお天気お姉さんが、台風でもなんでもできるようになって、ホントよかったなぁ~って思ってる。「女性だから会議に出られない」とか、「女性だから管理職はムリ」とか、「女性だから台風報道はさせられない」といった具合に、「女」という属性で「活躍の機会」が奪われてしまうのはおかしい。「機会は平等にある」ってことが大切なの。

ニケ で、でもですよ。今ってホントに平等なんでしょうか?

 管理職なんかホントはなりたくないアラサー女子が「女性活用だから」って管理職にさせられて、管理職になりたいアラサー男子が昇進できなくなってるような……。ニケがイケメンの立場だったら、ち~っとも平等じゃないって思っちゃう、きっと。

カワイ イケメン?

ニケ とりあえずニケが男子だったら、きっとイケメンということで。テヘへ。

カワイ (笑)そもそも「女性管理職を増やそう!」とする動きは、政府が「社会のあらゆる分野で2020年までに、指導的地位に女性が占める割合を30%以上にする目標を確実に達成する」という方針を、2013年に決めたことから広がりました。

ニケ うわぁ~、何でもかんでも2020~。あれもこれも2020~。

カワイ なぜ、「数値目標」が必要なのか? 30%という数字が「何を意味するか」分かる?

ニケ 女性がたくさん管理職になれば、メリットがあるからですよね?

カワイ 何の?

ニケ あ。それが27歳一般事務さんの質問でした!