人生は「らせん階段」のようなもの
ニケ ちなみに薫さんは、どうやってギャップエイジを乗り越えたんですか? ニケは悶々モードに入っちゃうと……、とりあえず寝ちゃえ~ってベッドに入るんですけど、なかなか眠れなくて……。
カワイ でも、気付くと朝なんでしょ? (笑)
ニケ そ~なんですぅ~。
カワイ ……私は「落ち込むときはトコトン落ち込む」って決めて、一人カラオケで暗い歌を歌いまくったり、泣く映画を見まくったり、「これ以上落ちない」ってくらい暗くなるようにした。すると暗い自分に飽きて、逆に元気になってたように思います。
ニケ そこから大学院に行くわけですよね? 33歳派遣スタッフさんと一緒でニケも「夢や希望が持てない」。でも、薫さんは「夢見る力は萎えなかった」ってことなんですか?
カワイ いいえ、一切なかった。不安の塊しかなかった。
ニケ でも、東大行って学者さんになったじゃないですか。
カワイ そこなのよ、ソコ。つまりね、もし人生に道というものがあったら、それは真っすぐじゃなく、「らせん階段」のようなものだと思うの。
30代のギャップエイジの悩みは、何度考えても答えが出ないこと。私も、何度も同じことでへこみ、何度も似たような失敗をし……、出口のない回廊をグルグル回っていました。
でも、人生は「らせん階段」だから、グルグル回っているようで、実は進んでいる。悶々を繰り返していても、らせん階段だから確実にワンランク上を回っている。ある日突然、それまで見えなかった遠くの湖が見える瞬間が必ず来ます。「うわぁ~、すごい!」って感動するような景色に、必ず出合います。
私もある日突然、目の前に光が見えた。それが大学院進学でした。
33歳派遣スタッフさんも、ニケさんも、考えるのをやめて、時の流れに任せてみてください。それである日「すごい!」って何か感じたら、その気持ちに従って一歩踏み出してください。
ニケ う~ん、でも何も考えないで過ごして、後悔しないか心配です……。あのときやっとけばよかった~、とか?
カワイ だ・か・ら~、人生はらせん階段だから、後悔するのもそのらせん階段を上った結果なのよ。何かを考えて行動していても「あのときやらなきゃよかった~」ってなりますよ。
ニケ 分かりました! 33歳派遣スタッフさん。ギャップエイジの先に「キラキラの湖」があると信じて、楽~に頑張りましょう! ニケも悶々タイムを楽しみます! 皆さんもね~。
カワイ は~い、また来週~!
文/河合薫 写真/PIXTA
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