健康社会学者の河合薫さんが、アラサー独身会社員代表・ニケさんとの掛け合いでお答えする、リアル人生相談の連載、第14回。「末長く働き続けたいのに、カラダがついていかない」というお悩みに向き合います。

あるあるカイシャ事件簿Vol.14
末永くはつらつと働き続けたい!

 40代、そして50代以降の女性の働き方について、日々考えさせられます。
 私は今まで、当たり前のように仕事を頑張ってきました。働くのは当たり前、そう考えてきたからです。
 でも、40歳を迎え、頑張れなくなってきた自分がいます。頭と体が噛み合わなくなり、キビキビ動いているつもりが、周りにはセカセカ余裕がないように見えたり。何となく気持ちや体調に波も出て、シフト業務がこなすのがしんどくなってきました。
 まだまだ頑張りたい、頑張らざるをえないと分かっているのですが、どうしていいか分かりません。河合さん、参考になるアドバイスをお願いします。
(40歳・派遣社員)

(c)PIXTA
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ニケ これって……更年期ってやつじゃないですか?

カワイ う~ん。これだけの情報ではなんともいえないけど、早い人は30代で変化を経験するので、その可能性はあるわね。私はね……経験ないのね。中には70代になってから症状が出る人もいるので、晩生なのかもしれないわね……。

ニケ さすが! 体力鍛えてるわけありますね~。目指せ、長寿世界一!

カワイ はい、はい、はい! 何でも目指しますよ~。でもね、ニケさん、更年期障害はね、体力とは関係ないし、今のような言い方は気を付けないと……。

ニケ わ、私、そういうつもりじゃなくて……。

カワイ 過剰に気を付ける必要はないけど、これくらいのお年頃になると正体不明のカラダの変化が起きる。そのときに「更年期障害」って言葉が一瞬頭をよぎるんだけど、脳内のサルやウサギが一斉に「ノー!」って否定するのよ(笑)。

 更年期障害ってことを認めちゃった途端、女としての賞味期限のカウントダウンが始まってしまう気がしちゃうわけ。だから死んでも、他人から言われたくない。唯一許されるのが、同年代の女性かな。

ニケ ごめんなさい(シュン)。でも……、確かに更年期障害って言葉のせいか、イメージメチャクチャ悪いですよね。それが余計にアラフォーをしんどくさせてる気がする。

カワイ そうですよ。ちょっとイライラしただけで、「更年期じゃない」みたいな陰口言われたり、自分ではどうすることもできないから、余計に傷つく。正しい知識を広めることはとても大切です。

 特に、これからは女性も定年まで働くのが当たり前の時代になるし、きちんとした知識を教育して、妙な偏見はなくさなきゃですよ。