健康社会学者の河合薫さんが、読者の皆さまから寄せられたカイシャやオシゴトにまつわる悩み事について回答する、リアル人生相談の連載。第4回は、不倫出張を疑われてしまう女性のお悩み。おや、進行役のニケさんは何やら怒っているようです……。

あるあるカイシャ事件簿Vol.4
「いつも不倫出張を疑われて、迷惑しています」

 男性上司との“不倫出張”を疑われ、迷惑しています。
 私には、結婚を前提としたパートナーがいますし、それを公言しています。しかし、出張から戻った後、周囲に微妙な空気が流れていて、ウワサがささやかれていました。
 ウワサを教えてくれたのは、男性社員です。以前、男性社員のアシスタント業務をやっていたときにも、不倫を疑われたことがありました。これって、誰かが吹聴しているのでしょうか?
 男性の先輩社員との出張も多いのですが、お酒が入ると急に男気を出す人もいて。とても面倒です。私はいつも毅然とした態度で接しているつもりです。
 どうしたら疑われないでしょうか。否定するだけでは足りないでしょうか。また、疑われたときにはどう対処するのがよいでしょうか。河合さん、教えてください。
(正社員 38歳)

ニケ ……ムカつく。いるんですよね、こういう“女子力”の高い人って!

カワイ こういうの女子力っていうの?

ニケ そうですよ! 男好きがするっていうか、モテるっていうか……。

カワイ じゃ、別に彼女のせいじゃないじゃない(笑)。周りのオジさんたちが、勝手に好きになってるだけでしょ?

ニケ そ、そう言われてしまうとそうなんですけど。“結婚を前提”とした彼氏もいるんですよ~。なのに……不倫って何なんですか!

カワイ はっは~~、なるほど。コレだわ、コレ。分かりました。この女性が“ウワサ”されちゃうわけ。ニケさんのように、“女子力”の高い彼女に嫉妬する同世代の女子がいるからなのね。

ニケ え? わ、私は変なウワサなんか流しませんよ! 絶対にしません! はっは~、そうか~、薫さんは“女子”を超えちゃってますもんね~。

カワイ ……だったら、”超女子”ってお呼びなさいっ!(爆笑)

 まぁ、いずれにしてもこういう話は“女子力”だの“超女子力”だの関係なく、どこの職場でも起こる事件です。たとえ女性が70歳だろうと、男性社員が80歳だろうとね。よく「火の気の無いところに煙は立たぬ」っていうけど、そこに“男と女がいる”だけで火の気はある。

 「職場に女性がいると困ることが三つある。男が女にホレる。男が女からホレられる。男が批判すると女は泣く」――。

 これは英科学者のティム・ハント氏が世界中の女性たちから大バッシングを受けた、“伝説のぶっ飛び発言”ですが、ちょっとばかり下品な言い方が問題なだけで、言っていることは案外当たっているのよね。

 私もね、一緒に仕事してるディレクターとか、編集者とか、一瞬コロッと好きになりそうになったことがありますよ。