5年後の自分をイメージして自己概念を再構築
カワイ （苦笑） 34歳技術職さんは、周りの男性たちが「ごまをすって」出世していく姿をみて、「ああはなりたくない」と思っているのでしょう。かといって、女であることを武器にまい進してきた若い頃のように、「やりたい、やりたくない」「できる、できない」と感情にまかせて振る舞うことが許されない。甘えたオバさん女の子になるのも本意ではない。34歳技術職さんが今やるべきは、「自己概念の再構築」です。
ニケ えっと～、自己概念って自分のイメージなんですね？ ってことは、「5年後の自分」をイメージすればいいってことですね！
カワイ はい、その通りです。っというか、なんで「5年後」って分かったのかしら？
ニケ うふ、薫さんずっと前に言ってたもん。「3年じゃ短すぎる。10年じゃ長過ぎる。だから5年後、どんな自分になっていたいかイメージしろ」って。
カワイ いつ言ったかしらね。まぁ、いいわ。でも、ニケさんの言う通り、彼女に今必要なのは、5年後の自分をイメージすることです。「若い頃の自分はこうだった」と過去を振り返るのではなく、未来を見る。
5年後、今の会社で「必要な人材」でいるために、何をすればいいのか？ どういう自分になればいいのか？ それを考える。
ニケ ニケの希望としては、34歳さんはメチャクチャ仕事できそうなので、オジさんたちの慣習にとらわれずに、新しい技術とか開発して社長になってほしいです！
カワイ あら？ ずいぶんと……。ま、そうね。それもアリね。いずれにしても、自己概念は将来の行動や意志を左右します。その人が新たな知識の獲得を方向づける働きもします。今の自分の姿に居心地の悪さを感じて「仕方がない」と受け入れた途端、ジ・エンド、です。5年後、こんな女性でいたいってイメージする。そのためには昔の自分ではなく、「今」の自分をちょっとだけ好きになってあげてくださいね。“アナタ”が考える以上に、アナタはきっと素敵な女性に成長しているんだと思いますよ。
ニケ 上司をおだて、できる人を持ち上げながら、虎視眈々と「社長を狙え！」ですね！ ニケも決めました！ 薫さん、5年後のニケに期待してください！
カワイ あのね～、ニケさんの場合その前にやることが……、あ～、私は……かわいい「大オバちゃん」目指します。（笑） では、また来週～。
文／河合薫 写真／PIXTA
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