文房具に本、車、動物、旅行など、一つのテーマに沿ったコンセプトカフェが人気です。世界観を感じる空間、こだわりのあるフードメニュー、そして新しいモノとの出合い。ちょっとゆっくり過ごしたくなるスペースを紹介します。
想像力を刺激する文房具を試しながらゆっくり過ごす
クリエーティブな職業の人たちが集うと噂なのが、コクヨが発信するライフスタイルショップ&カフェ「THINK OF THINGS」。文房具など多種多様な商品をカフェ空間のあちこちに陳列し、カフェのフードを気軽にいただきながら商品も楽しめるおしゃれな空間です。入口は開放的で、奥に行くほど落ち着ける空間。パーテーションで区切られた半個室のようなスペースもあり、仕事や打ち合わせの場としても使えそう。奥には中庭があって緑も眺められます。
筆者が訪問したのは午後1時すぎでしたが、ティータイム(軽食タイム)に近づくほど来店客が増加。3割ほどが外国人で、PC持参の一人客も多数です。静かで座席の配置がゆったりしているので、クリエーティブな作業もはかどりそうです。
フードメニューは、カウンター内で販売しているパンのみ。店内で揚げたコロッケを挟んだコロッケパンはボリュームたっぷり。他には定番メニューのハムとチーズを挟んだコッペパンもあります。中でも、SNSでも人気なのが「あん&チーズ」パン。巷には「あん&バター」の組み合わせのパンは多くありますが、あんことまろやかなマスカルポーネのコンビがとてもおいしく、病みつきになりそうです。入口にはテイクアウト用にセルフサービスの200円コーヒーまであって、至れり尽くせり。
店名は「モノやコトを考える」の意。文房具や家具についてあえて明確に使い方を提示せず、生活者が自らに合った使い方を考えられるような提案を行っています。例えば、これまで半世紀以上使われてきた測量野帳(そくりょうやちょう)。測量結果を現場で立ったままでも記入できるようにハードカバーなのが特徴ですが、アウトドアでのスケッチなどに使いやすそう。長く使われてきたものは、社会環境が変わっても新たな使い方が発見できそうです。そんな商品がたくさんそろう店内で「懐かしい! 使えそう!」というモノを探すのが楽しい。
他にも、ジャバラ状につながったA4サイズの用紙を、量り売りで自分の好きな分量だけ購入できるコーナーや、サイズの異なるクリップを瓶に詰め放題できるコーナーもあります。意外なところではアーティストとコラボしたアイテムも。段ボールで作られた財布は1万800円。頑丈でレアでおしゃれ。つい欲しくなります。