仕事から帰ってきて、ドラマを見る時間は楽しみのひとつでもありますよね。10月からスタートするドラマの中で、前回の『いま「仕事に本気な女」がアツい おすすめ秋ドラマ9選』に続き、編集部おすすめの作品をお届けします。ぜひチェックしてみてください。

ラブストーリー&事件解決 作風の違う二つの恋愛ドラマに注目

 近年、復権のきざしがあるラブストーリーは、タイプの異なる2作品が登場する。『逃げるは恥だが役に立つ』は、就職活動で内定がもらえなかった主人公が、恋愛歴のないサラリーマンと、就職という意味で結婚をするラブコメディ。一方の『カインとアベル』は、優秀な兄との関係や、複雑な恋愛を通して、一人の人間として成長する主人公の姿を描くヒューマンラブストーリーだ。

 また、事件ものや刑事ドラマは、オリジナル作品が多い。『IQ246~華麗なる事件簿~』は、異能を持つ貴族の末裔が、常人には理解できない思考回路で事件を解決するミステリー。『キャリア~掟破りの警察署長~』は、ひょうひょうとした性格の警察署長が活躍するコミカルな作品。どちらもキャラの立った主人公が物語を引っ張る。

『逃げるは恥だが役に立つ』

妄想女子とウブ男が契約結婚!?マンガ原作のラブコメディ

10月11日スタート/火曜22時/TBS系
(編集部のおススメ度 ★★★

 原作は月刊『Kiss』(講談社)で連載中の、海野つなみの人気コミック。院卒だけれど25歳で職なし、彼氏なしの森山みくりが、誰かから必要とされたい気持ちから、35年間恋愛経験のないサラリーマン・津崎と「契約結婚」をする。夫=雇用主、妻=従業員であり、恋愛感情を持たないはずの二人だが、一緒に暮らすうちに互いを意識し始める。みくり役を新垣結衣、津崎役を星野源が演じる。脚本は野木亜紀子。『空飛ぶ広報室』、『掟上今日子の備忘録』に続き、新垣主演×野木脚本のタッグはこれが3作目となる。笑って泣けて、明るい気持ちになれるラブコメディ。

『カインとアベル』

運命的な兄弟の姿を描く ヒューマンラブストーリー

10月17日スタート/日曜21時/フジテレビ系
(編集部のおススメ度 ★★

 愛への渇望や、父に認められたいという普遍的なテーマが描かれる、旧約聖書『創世記』第4章に登場する兄弟をモチーフにした作品。主人公の高田優は、父親の愛情が成績優秀な兄にだけ向いていることを感じ、どうにか認めてもらいたいと思っていた。何をやってもうまくいかなかったが、ある日一人の女性と出会い、惹かれ始める。複雑な恋愛模様と、兄弟の確執、父親との関係のなかで葛藤しながら、優は本当に大切なものをつかもうと歩んでいく。山田涼介がフジテレビの連ドラに“月9”枠で初主演。兄を桐谷健太、ヒロインを倉科カナが演じる。

『黒い十人の女』

市川崑監督の映画をバカリズム脚本でリメイク

9月29日スタート/木曜23時59分/日本テレビ系
(編集部のおススメ度 

 1961年に公開された市川崑監督の映画のリメイクとなる。本妻に加えて9人の愛人がいる男が、女たちから復讐される不倫ドラマ。脚本は、連ドラを手がけるのは『素敵な選TAXI』に続きこれが2回目となるバカリズム。女たちの本音、情念、嫉妬心を、彼ならではの分析を交えて笑いとともにあぶり出す。映画では船越英二が主演したが、この作品では息子の船越英一郎が主人公であるテレビドラマプロデューサーにふんする。個性的な10人の女たちが繰り広げる、女同士のいがみ合いとケンカが見どころ。