カルチャーの世界にも通ずる塗り絵の魅力

 ニナさんの回答で気になったのが「小説、テレビ番組や映画のストーリーに基づいた塗り絵」もトレンドであるという話。

 大人の塗り絵のトレンドは、昨今のブームのさきがけとなった「ひみつの花園」シリーズのような花や自然物をテーマにしたものと、今回ご紹介した「わたし色のファッション 夢見るぬり絵&お絵かきブック」のようなファッションやカルチャーをテーマにしたもの、大きく分けてこの二つではないかと考えています。

 ファッション、カルチャー系に興味のある人、更にマニアックな塗り絵を楽しみたい人は、映画をテーマにした塗り絵『カラーリング・シネマ ぬり絵で楽しむ映画の世界』もオススメです。

 キネマ旬報社より発行されたこちらの塗り絵は、「オズの魔法使」「風と共に去りぬ」「雨に唄えば」など、映画史に残る名作をモチーフにした塗り絵が勢ぞろいです。観たことのある映画の塗り絵からはじめるのもよいですし、まだ観たことのない映画を楽しむきっかけにもなりそうです。

 現在公開中の映画『最高の花婿』の塗り絵がダウンロードできるようになっていたので、トライしてみました。

 4人娘の結婚相手が全員外国人、というあらすじのコメディ。ストーリーを想像しながら色塗りをするのも面白いです。フランス映画らしい華やかなイメージで、明るい色を中心に塗ってみました。

まとめ

 ブームの盛り上がりとともに、多種多様になっていく大人の塗り絵。映画とのコラボ企画や美術展を記念した作品など、これからも塗り絵を見かけることが増えそうです。日本でも「塗り絵の会」のようなイベントがはやる日も近いかもしれませんね。

文/真貝友香 写真/スタジオキャスパー

もっと詳しく知りたい人は…
『わたし色のファッション 夢見るぬり絵&お絵かきブック』
(ニナ・チャクラバーティ著/早川書房)
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『カラーリング・シネマ ぬり絵で楽しむ映画の世界』
(キネマ旬報社)
■『最高の花婿』の塗り絵 無料ダウンロードページ