「一人で堂々と外食を楽しんでみたいけど、実は一人でお店に入るのが苦手」という女子も少なくないはず。どうすればもっと自由に楽しめる? デビューするならどんなお店がいい? 書籍『ひとり外食術』を担当し、外食トレンドに詳しい日経レストラン 三橋英之前編集長が、働く女子が「ひとり外食」を楽しむヒントについて紹介します(後編)。前編は「“女子のひとり外食”他の客の目が気になるのはなぜ?」

 前編で紹介したとおり、ひとり外食を満喫するには、コの字型カウンター主体の居酒屋、小料理店で長く営業していて客に評価の高いお店がおすすめだ。

ひとり外食を愛する知人に頼ると入店しやすい

 では、そんな快適な店をどうやって探すか。「食べログ」や「ぐるなび」といった飲食店情報サイトは確かに便利だ。こうしたサイトで「一人客向き」の店を条件検索すれば大量の店がヒットする。エリアや料理の種類で絞り込めば、目的に適う店を見つけ出せるかもしれない。だが、「ぐるなび」はあくまで飲食店が登録料を払う宣伝媒体であり、口コミサイトの「食べログ」で高い点数がつく店には、食べ歩き好きが押しかけることになる。ともに、一人客が落ち着いて飲食するのに本当に相応しい店かどうかは疑問が残る。

 一番確実なのは、ひとり外食を愛する知人から教えてもらうことだ。聞く相手は男性でも構わない。「女性が一人でゆっくりお酒を楽しめるお店を教えて」と聞けば、彼の一人飲み店リストの中から女性向きの店を快く教えてくれるだろう。ただし、その店で紹介者と鉢合わせになる可能性があることは覚悟しなければならない。

 飲食店のスタッフに教えてもらうという手もある。友人などと利用する顔なじみの店で、その店の料理や雰囲気が気に入っているなら、店長や料理長に女性の一人外食に向いた店を教えてもらおう。あなたが気に入っている、つまり、あなたの嗜好に合う店の店長や料理長がおススメする店なら、紹介された店もあなたの嗜好に合う可能性は高い。場合によっては、「(その店に)行くのなら、電話しておきますよ」とか「私の名前を言ってくれれば良くしてくれるはずです」といった仲介の労をとってくれる。この申し出にはありがたく乗ろう。受け入れる店の方も、見ず知らずの一見客より、同業の知人に紹介された客は大事にしてくれるからだ。