年を重ねると、仕事やプライベート、結婚観など、さまざまな面で思いがけない変化がありますよね。もし過去の自分にアドバイスをするなら、何を伝えますか? 今回は読者の皆さんに20代を振り返っていただき、今だから言える話や、若手へのアドバイスを聞きました。既に20代を終えている人はきっと、「私だけじゃなかったんだ」とほっとできるはず。今20代の人は、ぜひ今後に役立ててくださいね。

【アンケート概要】
◎日経ウーマンオンライン上で読者を対象に実施
◎調査期間:2018年10月1日~19日
◎有効回答数:353人

今だから分かる 先輩の厳しい一言の真意

 始めに、仕事に対する姿勢や体調面、精神面の変化を紹介します。「意外な経験が転職で役立った」「改めて思い返してみると、先輩の厳しい指導はありがたいものだった」という声が多く寄せられました。

【仕事観の変化】

20代で結婚し、仕事を辞めた後、デパートや科学館での接客、工場や倉庫でのライン作業など多種多様な職種をアルバイトとして経験しました。離婚して再スタートを切る際にそこで得た知識が役立ち、あの経験は無駄じゃなかった、と感じました。(39歳、教育・学習支援、専門職)

新人の時は「分からなくて当然。教えてください。覚えます」というスタンスでした。でもいざ先輩になると、自分を棚に上げて「分からなくて当然」という態度にイライラしてしまいます。26歳になった今は新人とベテラン、双方の気持ちが分かるため、間に入って社員同士の人間関係をよくしたいと思っています。(26歳、建設、経理・秘書・受付・一般事務)

人間関係を円滑にするための謝罪ができず、上司に「なぜ謝罪しなければいけないのか」としつこく聞いていました。今となっては仕事ができないくせに口だけは達者な部下だったと深く反省しています。でも、心にもない謝罪やお礼を言うことが日常となった今、自分に正直に仕事をするのは若い頃の特権だったような気がします。(40歳、製造、研究開発)

【体調面の変化】

20代の頃は疲れ知らずでした。今は疲れが取れないので、週の後半は栄養ドリンクが手放せません。(37歳、製造、マーケティング)

20代の頃は、「仕事=体力勝負」だと感じていました。実際に、PRの現場はほぼ体力勝負。常に「先輩の仕事を見て学ぶ」というスタイルでした。けれどそのおかげで、あらかじめ体力が必要な場面を予測できるようになりました。(38歳、サービス、広報)

20代の頃は疲れ知らずだったのに、最近、疲れが取れない… (C)PIXTA
20代の頃は疲れ知らずだったのに、最近、疲れが取れない… (C)PIXTA

【精神面の変化】

真っすぐ突き進んでいた気がします。今は回り道ばかり。(42歳、教育・学習支援、一般事務)

20代の頃は、実力がないのにバリキャリに憧れている面倒な社員でした。過去の私に一言話せるなら、「まず落ち着け。ゆっくり周りを見て、自分で勉強しなさい。実力が伴わなければ、騒いでも無駄。味方がいないと何も変えることはできないし、何より楽しくないよ」と伝えたいです。(51歳、サービス、一般事務)

へっぽこ銀行員だったので、しょっちゅうお金が合わなくてマンガみたいに泣きながら床にはいつくばって1円を探していました。でもあの時があるから今こんなにずうずうしく、たくましくなりました。懲りずに叱ってくれた上司、パート社員さん、先輩、本当にありがとうございました。(39歳、教育・学習支援、秘書)

現在20代ですが、30代、40代になっても「今が一番」と言っている女性の生き方に憧れます。(24歳、教育・学習支援、一般事務)