この10年、日本では女性の社会進出が注目されるようになりました。では、「夫婦関係」に関する意識は10年間でどのように変わったのでしょうか。2007年と2017年の調査を比べてみると、興味深い変化が見えてきました。

【アンケート概要】
リサーチ・アンド・ディベロプメントによる調査
◎調査時期:「CORE2018(2017.10調査)」および「CORE2008(2007.10調査)」
◎調査対象:首都圏在住の男女3000人

既婚者の約半数が「配偶者は心の支え」と回答

 まず、「配偶者は自分にとって心の支えである」かどうかという質問に「そう思う」と答えた人の割合は、既婚者の全体で50.5%となり、10年前より7.4%低下していました。夫と妻を比べると、10年前も今も、夫のほうが配偶者を心の支えにしています。この10年で、どの年代も配偶者を心の支えと捉える割合が下がる中、「男性20~30代」のみ1.3%微増しているのは注目すべき特徴といえます。

「配偶者は自分にとって心の支えである」かという質問に「そう思う」と答えた人の割合は、既婚者の全体で50.5%。10年前より7.4%低下しました 出典/リサーチ・アンド・ディベロプメント
「配偶者は自分にとって心の支えである」かという質問に「そう思う」と答えた人の割合は、既婚者の全体で50.5%。10年前より7.4%低下しました 出典/リサーチ・アンド・ディベロプメント
この10年間で夫婦の在り方に対する意識はどう変化したのでしょうか? (C)PIXTA
この10年間で夫婦の在り方に対する意識はどう変化したのでしょうか? (C)PIXTA

「自分のことより家族を優先する人」は約67%

 次に、「自分のことより家族や他の人のために尽くしたい」に「そう思う」と回答した既婚者の割合は、10年前より5%低下して67.1%でした。特に大きくダウンしたのは「男性60~70代」の66.8% → 57.8%で、「家族や他人より自分のことを優先したい」と考える60・70代男性が増えていることが分かりました。反対に「男性20~30代」は83%台の横ばいで、家族や他の人に尽くしたいと思う人が多いようです。

「自分のことより家族や他の人のために尽くしたい」に「そう思う」と回答した人の割合は、67.1% 出典/リサーチ・アンド・ディベロプメント
「自分のことより家族や他の人のために尽くしたい」に「そう思う」と回答した人の割合は、67.1% 出典/リサーチ・アンド・ディベロプメント