職場の人間関係、うまくいっていますか? 春は異動や新しいプロジェクトが始まるなど、新しい上司や同僚、取引先との出会いも多くなる季節。もし相性の良くない相手に出会ってしまった場合でも、仕事上はなんとか円滑にコミュニケーションをとりたいもの。そこで、仕事で苦手な相手との付き合い方のコツを、日経ウーマンオンラインの読者に聞いてみました。
(◎日経ウーマンオンライン上で読者を対象に実施、調査期間:2016年2月1日~2016年3月2日、有効回答数364名)。

(c)PIXTA
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「攻め」と「守り」を使い分けよう

 仕事上で相性の良くない相手とのコミュニケーションのコツは、大きく分けて二つの方向性が見られました。相手にポジティブな印象を与えるような「攻め」のタイプと、心の壁をつくってストレスを軽減する「守り」のタイプです。まずは、「攻め」のテクニックからご紹介します。

「笑顔で挨拶」で乗り切ろう!

 苦手な人だからといって避けるわけにもいかない……そんなとき、相手に好印象を与える最もシンプルな方法が「挨拶」です。何はなくとも、社会人は挨拶から。

できるだけ笑顔で挨拶し続けるようにしています。以前、上司に嫌われかけたとき、それで乗り切ることができました。どれだけ相手に無視されても、挨拶し続けます。(25歳)

挨拶だけはきちんとします。冷たく接しすぎないのがコツ。嫌っていることが相手に伝わると、やりにくくなるので。(24歳)

「北風と太陽」ならば「太陽」作戦で

 苦手な相手でも、あえて心の壁を作らずに、お互いの関係を温めていけたら理想的ですね。ポイントは、相手にポジティブな印象を与える言動をとることです。タイミングを見て話しかける、心理的なテクニックを取り入れるなど、すぐに行動できることがありそうです。

苦手な相手でも、「この人は自分のことを好きなんだ」と言い聞かせてお話するようになってから、緊張しないで話せるようになりました。(26歳)

怖い上司に対して自分からバリアを張らないためにも、機嫌が良さそうなタイミングをみて話しかけるようにしています。(23歳)

コミュニケーションのコツは、会話中に相手の名前を呼ぶことです。(27歳)

相手の言うことを即座に否定しない。一度共感して、そのうえで自分の意見を言います。(29歳)

苦手だと思う人こそ避けずに、質問をするなどして距離を縮める努力をします。そのうち自然とコミュニケーションが取れるようになり、苦手意識もなくなっていくというのが、私の中でよくあるパターンです。(28歳)

上司の性格に合わせて仕事をするように心がけています。せっかちな上司には先回りして納期を確認。パソコンが苦手な上司には「入力しましょうか?」とやさしくフォロー。子供がいる上司には家族の話をする……など、自分なりに円滑なコミュニケーションをとる努力をしています。(35歳)

とりあえず小まめに人を褒めるクセをつけています。上司が実践していた方法の真似です。褒められると承認欲求が満たされ「次も頑張ろう」「この人やみんなに対して恥じない行動をとろう」という気持ちになります。結果、みんなのやる気が出て、コミュニティ全体がポジティブに。そしてちゃっかり、褒めた自分のイメージも良くなります。(24歳)

 ちなみに、読者の挙げた「名前を呼ぶこと」は、相手に「自分を尊重してくれている」と感じさせ、好印象を与えられるという心理的な効果があるそうです。たとえば挨拶するときも、「こんにちは」だけでなく、「こんにちは、○○さん」と言ってみると良いかもしれません。