彼・彼女らは自ら苦労して情報を得たことがないので、おいしいお店や面白い映画を探す労力を知りません。そのため、教えてあげた情報の価値やありがたさを感じることなく、気軽に「サンキューサンキュー! でもさっき教えてくれたような高級店じゃなくて、もうちょっとカジュアルめで駅近、しかも禁煙のほうがいいんだけどどっか知らない?」と、さらに追加注文まで入れてきたりします(笑)。

 私も、オススメすることには責任が伴うと思っているので、聞かれると昔のブログとか見返したりして、結構時間かかるんですよ。でも、聞いてきた側は意外と「相手が自分のために時間を割いてくれている」っていう意識がなかったりしますよね。

 もちろん仲良しに対してはそんなこと、思いませんよ。でも、普段は連絡を取っていない人から気軽に何かを聞かれると、なんかすごく軽く扱われている気がしてしまうんですよね……。ケチな話ですが、グルメ情報を提供するのって、私にとっては「仕事」なんですよ。なのになんで仲良くもない相手に、タダ働き? って。ブログを書くのもお仕事の一つなので、気軽に「書いてよ」って言われると、ムッときちゃいますね。

人の紹介を気軽に頼んでくる「くれくれちゃん」もいる

 情報だけでなく、「●●さんと知り合いでしょ、今度ご飯に一緒に行かせてよ!」と、人の紹介を気軽に頼んでくる「くれくれちゃん」もいます。

 おいしいお店は店名を教えれば終わりですが、人の紹介となると、相手と自分との信頼関係にも関わってくる。そして、せっかく引き合わせても相手のことをろくに調べもせず、ただのミーハー心だけだったことが判明したときの場の空気といったら……。OB訪問を頼まれて、よかれと思ってつないだら、先輩に対してすごく失礼な態度を取られて、顔向けできなかったこともあります。知らない相手のことを気安くつなげちゃダメだな、と学びましたね……。

 若い読者モデルさんとかちょっとしたインフルエンサーとかに多い気がします。自分が何者かだと思ってしまって「私と知り合えばあなたも得でしょ」的な態度を取る人。てっぺんの人はもはやプロなのでそういう態度を取らないんですが、中途半端な子に限って、「私はなんでもしてもらって当然」と思っている気がします。相手が時間を割いてくれていることに感謝しないで平気で約束の時間に遅れてきたりする。

 さらに「くれくれちゃん」は「手柄泥棒」と化することも多いのです。