また、お金持ちに対して過剰な憎しみや嫉妬を抱いている人もいますよね。でも、高額な所得税や交際費など、お金持ちはお金持ちなりにかかる出費や苦労があるはず。私も実際にお金持ちの友人ができてから、やっと「お金があるだけでは幸せにならない」ことを実感できました。

 お金があると便利なことも多いけど、お金がないときにはなかった苦労も背負い込むことになる。身近なお金持ちの人に話を聞くと、お金はいいものを引き寄せるのと同じように、悪いものも引き寄せることがあって、大変そうだな―と。彼らを憎むだけで別の側面に目を向けず、虚像のまま憧れを持っているのがいかに馬鹿らしいか、分かりました。

節約でなく、稼いでためる

 お金の話はやぼじゃないどころか、オープンにすればするほど互いの金銭に関するリテラシーが上がるように思います。せっかくなので私がお金持ちの側で吸収したお金に対する姿勢を、二つほど紹介させてください。

 まず一つ目は、「節約脳」を停止すること。もちろん貯金は大切ですが、節約だけでお金を蓄えようとする思考回路を一旦ストップしてみてほしいんです。

 というのも、節約より「もうける」ことを考えたほうが圧倒的に効率がいいからです。電気代を節約するために冷房を切っても、それで浮くお金は数百円か、多くても数千円。であれば、好きなだけ冷房を使って自分が心地よくいられる環境で仕事をたくさんこなすほうが、今後の自分のキャリアアップにもなります。

 また、好きな洋服を我慢して消費を抑えるのではなく、新しい洋服を買ってすぐにフリマアプリなどで転売すれば、かなりオトクにそして気軽に好きなファッションを楽しむことができます。お金持ちほど、お金を回しているんです。

 節約して我慢するよりも、より稼いで賢く使うことが意識したほうが、プラスに作用するのではないでしょうか。これって当たり前のことを言っている気がしますが、意外とできていない人が多いんです。人は、入ってくるものより出ていくものに敏感なのかもしれません。