でも「結婚式」だけをあんまり特別扱いするのも、変だよなあと思っています。

実は、いろいろな思いがもつれ合う結婚式という舞台 (C)PXTA
実は、いろいろな思いがもつれ合う結婚式という舞台 (C)PXTA

 例えば今までずっと仲が悪かったのに結婚式をもって親と和解する、みたいなことも見聞きしますが、もっと早く他の方法で仲直りすればいいだけで、結婚式でだけ体裁を整えるような感覚にも違和感があります。

 そうしたシーンを見るたびに「結婚式より日々の積み重ねを大事にしようよ」って思ってしまう私は、ひねくれていると自分でも思います。結婚式のためにケンカしたりしているカップルや疲弊している花嫁を見るときも「もうそんなにボロボロになるならやらなくてよいのでは?」と思うのですが、それでも「結婚式はやらなくちゃいけない」と思い込んでいる人が不思議で。せっかく出るならこっちだって、散々「結婚式の準備を旦那が手伝ってくれない」みたいな愚痴を聞いた末での結婚式ではなく、本人も周りも楽しんでいる結婚式に出たいですよ。

 結婚式問題に関して結論は出ませんが、あんまり従来の「式」という形式にとらわれることなく、もっとカジュアルで本人にも周りにも負担がなく、お祝いしやすいスタイルが増えていったらいいなと思います。

聞き手・文/小泉なつみ 写真/稲垣純也、PIXTA 取材日:2017年5月8日