働く女性のための「理想的な食事」とは

 では、理想的な1日の食事を細川さんに教えてもらいましょう。

【理想的な朝食】

雑穀米に鮭フレークか納豆、具だくさんのお味噌汁、季節のフルーツヨーグルト

<ポイント> ⇒ 朝の目覚めに必要な糖質とたんぱく質、良質な睡眠や快便につながる食物繊維がたっぷりが取れる。魚に含まれるDHA・EPAは女性の美と健康に必要なオイル。具だくさんお味噌汁は前夜に作り置きして、納豆ごはんなら栄養価の高いのりも加えると◎

【理想的な昼食】

肉や魚をメインにしたバランスの良い定食やランチセット

<ポイント> ⇒ 主食を食べるなら精製された白米やパスタ、食パンよりも胚芽(ライ麦粉)パン、そば、雑穀米を選ぶと血糖値が急上昇するのを防げる。お弁当派の人は「お弁当の容量(cc)=カロリー」と覚えておきましょう。夜を軽くするために昼はしっかり食べることが大切です。納豆、温泉卵で「たんぱく質のチョイ足し」を

【おやつ】

アーモンドミルク、ビターチョコ

【理想的な夕食】

参鶏湯(サムゲタン)、ナムルやキムチ

<ポイント> ⇒ 夜は食べる時間が遅くなるほど油(脂)を控えることが、翌朝の食欲に響かないポイント。肉メニューにするなら豚肉や牛肉を控えて、親子丼など鶏肉メニューに。参鶏湯はお米と野菜と薬味を入れて炊飯器のスイッチをポンと入れて作ることができて手軽な上、体が温まる一品

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 日々、カロリーを気にしている人からすると、『こんなに食べていいの?』と驚く量かもしれません。「朝食を抜かずに食べている女性のほうが、体脂肪率が低く、筋肉量が高く、疲れにくく、高パフォーマンスにつながることが、私たちの『まるのうち保健室』の調査でも明らかになっています。カロリーを気にし過ぎず、しっかりと食べてください」(細川さん)

 世の中にはさまざまな美容法、健康法があふれていますが、実は科学的に実証されていないものも多いとか。女性に人気の菜食主義は、赤ちゃんのくる病などの骨の病気や発育遅延のリスクを高めるとして、妊娠中は反対の専門家も多くいます。

 細川さんいわく、健康への効果が実証されていて、取り組むことへの裏付けがあるのは、厚生労働省が実施している「国民健康・栄養調査」の「食事バランスガイド」だといいます。

「食事バランスガイド」-厚生労働省
「食事バランスガイド」-厚生労働省

 「厚労省の『食事バランスガイド』では、遵守率が高かった上位25%の人は、最も低かった下位25%の人に比べて、総死亡率が15%低かったことが報告されています(※)。魚や肉、果物の摂取量が多いほど、脳血管疾患の死亡率が低いことからも、菜食主義に偏り過ぎないことが大切です。極端な食事制限、反対に食べ過ぎも健康を損ないます。日々、バランスの取れた食事を心掛けましょう」(細川さん)