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ギリシャ、「反対」多数でどうなるの?「デフォルト」ってなに?

2015年7月6日

実は、ギリシャより借金の多い日本。この結果の影響は…?

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ギリシャの国民投票は「反対多数」という結果になりました。「緊縮策を受け入れない」という意思表明ということになるのでしょうが、これで、ギリシャはどうなるのでしょうか。ギリシャの“お金”にまつわる状況を、セゾン投信社長の中野晴啓さんに解説してもらいました。(聞き手は、ファイナンシャルプランナーの高山一恵さん)

高山:連日、ギリシャのデフォルトの可能性についてニュースで報道されていますが、ギリシャはどうなってしまうのでしょうか。日曜日(7月5日)の国民投票では「反対」という結果になりましたが、これは、どういうことになるでしょうか。

中野:それではまず、そもそもなぜギリシャが財政危機に陥ってしまったかを振り返ってみましょう。

「収入源がないのに、お金をひたすら借りていた」ギリシャ

 2009年に過去からの国家予算の粉飾決算がバレたところから始まりました。ギリシャは現在、ドイツを筆頭とするEUというコミュニティの一員です。EUの一員になる利点は、経済規模は大したことないのに「EU」という看板をもって評価されるため、「お金をいくらでも調達できる」ということでした。つまり、お金を借りるための国債を発行したときに、「EU印」をつけてもらえるということ。この効果は、調達する際にかかる費用(以下、調達コスト)が、ヨーロッパで一番経済規模の大きいドイツとほとんど変わらなかったのです。この利点が、無尽蔵ともいえるほど、ギリシャの国債を発行できるようにさせていたのです。これにより、ギリシャは“身の丈”を超えてお金を借り、借金づけになりました。

高山:なるほど。でも、ギリシャはそんなに借金して何にお金を使っていたのですか?

中野:何にお金を使ったかというと、公務員のお給料なんですよ。ギリシャでは公務員を増やし、3人に1人が公務員という公務員大国。そして公務員の給与が高い!そう、借金して公務員の給与に回していたわけなのです。EUに属している国だから高い給料もらって当然でしょ、みたいな感じです。

 そして一方で、国民に納税させることを怠ってしまっていたのです。国民に納税義務を課すことは難しく、手間のかかる努力が必要なわけなのですが、これを適当にやってしまったということです。ギリシャ国民には、「税金を払うのはバカらしいじゃん」という考えが浸透し税金を払わない文化になってしまったのです。

ギリシャ財政危機からユーロ危機へ発展した理由

高山:なるほど。では、ギリシャの財政危機からユーロの財政危機へと話しが発展したのはどうしてですか?

中野:ギリシャはとんでもない放漫財政だということがユーロ圏にばれました。ユーロ圏の国々は、怒りはしましたが、「ギリシャのような小さい国がどうなろうと、影響は小さいから大丈夫だろう、最後はドイツがしゃあねえなって感じで“ポケットマネー”出して救済すればいいじゃん」くらいに思っていたわけです。僕も最初はそう思っていました。だってEUにおけるギリシャ経済が占める割合は3%弱、日本円で30兆円くらいの経済規模なのです。

 でもそれがギリシャ危機からユーロ危機につながりました。経緯はこうです。

 国にルールがあるように、EUにも運営ルールがあります。ギリシャ危機を機に、各国がルールを守っているかの確認が行われたわけです。例えば、年間の財政赤字が国の収入(GDP)の5%以内というような。EUは発足して時間がたっていたので、このルールが形骸化してきていました。

 この確認の結果、スペイン、イタリア、アイルランド、ポルトガルも大きく違反していたことがわかったのです。ギリシャだけならまだしも、イタリアは経済規模がドイツ、フランスに続くEU第3位、スペインは第4位の国ですからね。スペインに飛び火したときにマーケットは大騒ぎしました。これがユーロ危機です。最後のとどめがイタリア危機。イタリアはG7ですし、スペインよりさらに一回りでかい。経済規模はフランスと大差ないのです。

 僕らのイメージでは、イタリア人は「大らかで、ワイン飲んで歌を歌って…」って感じがありますが、財政も放漫になっていたわけです。そして、イタリア国債が売られたので、国債価格は大暴落。どんな人たちがもっていたかというと、主にヨーロッパの銀行だったわけです。ヨーロッパの銀行は、ドイツ国債もイタリア国債も区別をつけず同様に保有していました。結局、イタリア国債は最大7%くらいまで金利があがりました。これは本当に信じられない状況で、このままいったらイタリアがデフォルトしちゃうぞ、とマーケットは大騒ぎでした。 「デフォルト」というのは「債務不履行」、つまり、「借金を約束通り返していない」状態です。

高山:なぜ、国債は買ってもらわないと困るんですか?

中野:なぜ国債は買ってもらわないと困るかというと、国債には常に返済期限があり、毎月国債を発行して借り換えを行っているからです。この借り換えができない場合、国が返済期限が迫っている借金を返せないということになります。

 結局、スペインやイタリアはなんとか綱渡りで乗り切り、その騒ぎの間に、EUは危機対応の制度を整備しました。ギリシャ危機が起こった当時は、その仕組みはなかったのですが、ギリシャというケーススタディができたから、ECB(欧州中央銀行)を中心にして、「柔軟に」あるいは「即時に」、資金支援、銀行の資本不足に対するカバー、緊急時はECBを通して国債を買い取る等の仕組みをつくったのです。

高山:それが作られたのはいつですか?

中野:ギリシャ危機がスペイン、イタリアまで波及したときからひとつひとつ整備されてきました。

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