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宇宙ってきれい! ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた世界

2015年4月15日

宇宙の「美」を届けて25年、ハッブル宇宙望遠鏡

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星の力。
馬頭星雲の内部をとらえた、きわめて精細な赤外線画像。ハッブル望遠鏡の広視野カメラ3で撮影した。この星雲は古くから多くの天文学者によって観測されてきたが、背景が明るく輝いているために、これまでは明るい背景との対比でもっぱら暗くしか見えなかった。ハッブル望遠鏡は、星間を漂う塵やガスのとばりに包まれたこの天体の素顔を明らかにしてみせた。4点の画像をモザイク合成した。(NASA; ESA; HUBBLE HERITAGE TEAM, STSCI/AURA)

 1990年4月24日、ハッブル宇宙望遠鏡はスペースシャトル・ディスカバリーで宇宙空間へと送り出された。

 だが、地球周回軌道に乗るとすぐに問題が発生した。機体が安定せず、観測する天体に狙いを定められなかった。天体をとらえるために前部の保護扉を開けると、電子機器に乱れが生じて機能不全に陥った。史上、最もなめらかな表面をもつ大型人工物といわれた直径約2.5メートルの集光用の主鏡にも、とんでもない問題が内在していた。

宇宙飛行士の修理でよみがえった望遠鏡

 この望遠鏡は、設計段階から妥協があった。当初、天文学者たちはもっと大きな望遠鏡を高度の高い軌道に乗せたいと考えていた。だが、スペースシャトルの船内に収まり、宇宙飛行士たちが修理できる高度にとどまるようにするため、望遠鏡は小さくなり、高度わずか約560キロの軌道を周回するものとなった。

 この設計変更を疑問視する声もあったが、結果的に望遠鏡はスペースシャトルに救われた。もしハッブル望遠鏡がもっと高く打ち上げられていたら、15億ドルを費やした揚げ句、失敗に終わった計画として汚名を残していただろう。

 幸いハッブル望遠鏡はカメラやコンピューター、ジャイロスコープ、無線通信装置といった主要部品を交換したり、修理したりできるよう設計されていた。スペースシャトルが5回にわたる修理ミッションをほぼ完璧に遂行したおかげで、重さ11トンの失敗作となる運命を免れ、世界で屈指の実り豊かな観測成果をもたらし、人々の注目を集める観測機器となったのだ。

 ハッブル望遠鏡は文字通り、人類の知識の限界を広げてくれた。

 天文学者たちははるかな深宇宙を観察し、誕生してまもない宇宙が鮮やかに映し出された姿を見て、銀河が形成される過程についての知見を深めた。ブラックホールやダークマター、ダークエネルギーについても、ハッブル望遠鏡による観測が多くの情報をもたらしてくれた。

 だが、ハッブル望遠鏡が世界中の人々に愛されるようになったのは、そのような学術的な成果を上げたからだけではない。素晴らしい天体画像の数々が私たちを魅了したのだ。ハッブル望遠鏡が打ち上げられた当初、こうした天体画像は、NASA(米航空宇宙局)の関係者からは単なる広報用の宣伝材料とみられていた。だが25年がたった今では、誰もがその価値を認めている。私たち人類はこうした宇宙の画像を見て名状しがたい感動を覚え、地球が宇宙の一部であり、人類が宇宙の一員であることに改めて気づくのである。

(※『ナショナル ジオグラフィック』2015年4月号特集「ハッブル望遠鏡 傑作画像10」より)

ナショナル ジオグラフィック日本版 2015年4月号

20周年の特別企画「日本のエクスプローラー」が本格スタート。植村直己の知られざる物語をはじめ、池澤夏樹、関野吉晴、恐竜博士の小林快次も登場する大特集をお届けします。このほか、リンカーン/ハッブル望遠鏡 傑作画像/フロリダと海面上昇/水浸しの世界/の特集9本を掲載。Webサイトでは、ダイジェスト記事のほかフォトギャラリーや動画も!
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/magazine/15/032300002/

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