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壁ドン、顎クイ…働く女性が「胸キュン」恋愛ゲームにはまる理由とは?

2015年3月9日

ボルテージ副会長東奈々子さん「バーチャルの世界で自分の中の“女の子”を取り戻している」

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東奈々子 取締役副会長・ファウンダー
69年生まれ。津田塾大学卒業後、総合職として博報堂に入社。00年パートナーの起業に伴いボルテージへ参画、副社長を経て13 年から現職。現在は、米国進出のため、3人の子どもと共にサンフランシスコに在住。

 「壁ドン」「顎クイ」など“胸キュン”な要素が詰め込まれた恋愛シミュレーションゲームを楽しむ働く女性が増えている。ごくごく「普通」の働く女性たちがハマってしまう理由は、ハリウッド仕込みのコンテンツクオリティにあり、女心を絶妙につかんだゲーム設計にある……。恋愛ゲームで年商100億円、東証一部上場企業のボルテージのビジネスを徹底解剖した書籍『「胸キュン」で100億円』が刊行された。ボルテージは創業から15年になるが、この成長で大きな役割を果たしたのが、創業者の妻であり、長く副社長を務め、現在はボルテージのアメリカ法人を立ち上げ、奮闘している副会長の東奈々子さんだ。津田塾大学を卒業後、博報堂に入社、職場でご主人の津谷氏と出会い、結婚後にボルテージ起業に参加した、東さんに話を聞いた。恋愛ゲーム、そして女性の仕事キャリアについて、2回に分けてお届けする。


◆   ◇   ◆   ◇   ◆

寝る前に一日の疲れを取って心地よくなって眠るための「癒しツール」

――ボルテージの恋愛ゲームの累計利用者数は2600万人にも及びます。一部のマニアックな人たちではなく、ごくごく普通の働く女性に恋愛シュミレーションゲームが普及した理由は、どのようなものだとお考えですか?

東さん(以下、敬称略):女性の社会進出が進んだことが大きいと思っています。ストレスも大きくなり、時間もなくなった。そんな中で、癒しの場やホッとする場をみんな求めていたと思うんです。男性の場合は、それがお酒の場だったり、グラビア雑誌だったり、キャバクラだったりしたと思うんですが、女性にはそういう場がなかった。そこに、携帯電話という手軽なものが出てきて、これで癒しのコンテンツを楽しむ方法があるということに多くの女性が気づき始めたのだと思います。だから今のユーザーは、待ち合わせ時間や電車の中での暇つぶし、というよりは、家に帰ってお風呂に入り、寝る前に恋愛ゲームをちょっとだけして心地良くなって眠る、という人が多いんです。働く女性の癒しのツールとして、その存在が認知され始めた、ということだと思います。

――コンテンツにはいろいろありますし、恋愛コンテンツにもさまざまある。どうして働く女性が恋愛シミュレーションゲームにハマるのでしょうか?

東:これは私自身の経験ですが、働く女性としてバリバリやろうとすればするほど、女らしさや女性としてのかわいらしい部分が取れていってしまうんですよね。それこそ私は髪の毛がどんどん短くなったし、スカートもはかなくなった。

 男性主体の職場では、「うんうん、そうだね」なんて言ってちゃ勝負できません。もっと男らしくならなきゃいけないんじゃないかと、タバコ部屋に出入りしたり、タバコを吸おうとまで、私は思ったこともありました。

 でも、男性と対等にガツガツ仕事をしようとしている自分だけが、本当の自分じゃないわけです。ところが、恋愛ゲームの世界は、女の子でいられる。女の子としての私を受け止めてくれる。バーチャルの中で女の子を取り戻すことができるんです。

 しかも、インタラクティブ性があって、自分が主人公になって恋愛を成就するべく楽しめるわけです。自分だけの世界が築けますから、ドラマや小説や漫画よりも、もっと入り込める。さらに毎日コンスタントに、少しずつ楽しめるのが、ボルテージの恋愛ゲームです。

「女性をバカにしたようなコンテンツは作りたくない」という思い

――基本的に一日で15分程度、というユーザーが多いそうですね。あえて時間制限を作り、なかなか前に進めないような仕組みにしている。しかも、24時間経たないと次には進めない。無理なくゲームを楽しめるどころか、「早く明日が来ないかな」とユーザーにワクワク感まで与えてしまう、うまい仕組みだと感じました。

東:心地良くない状態にはしたくないんですよね。ゲームに疲弊してしまったり、悔しい思いをさせられたり。もちろんゲームですから、シミュレーションの進み具合で最終的にはハッピーエンド感は変わっていきますが、「あ、だったらもう一度やってみようかな」「他の男性を選択したらどうなるかな」くらいに思ってもらえたらと考えています。勝ち負けを争うものではないですから。そもそも恋愛は勝ち負けではないですしね(笑)。

 これは『「胸キュン」で100億円』の取材でも語りましたが、ひとつの思いとしてあるのは、女性をバカにしたようなコンテンツは作りたくないということ。社会に出て働いて、世の中のことがわかって、責任を持っているユーザーも多い。そういう人たちが安心して楽しめるものにしたいんです。

――でも、ちゃんと「胸キュン」になるものになっていますね。昨今、流行語のようになっている「壁ドン」や「顎クイ」も、こんな言葉が出てくる前からゲームの中ではシーンが使われていたそうですね。

東:ゲームを作っている制作のスタッフは若い女性たちが中心なんですが、彼女たちがワイワイ言いながら、いろんなシーンのアイディアを出しています。高校の部室で一人残ったマネージャーがエースに言い寄られる、とか(笑)。壁ドンなんて言葉はありませんでしたが、実はユーザーから高い支持を得ていたカットがまさに壁ドンのシーンでした。他にも、後ろから抱きしめたり、袖を引っ張ったり、頭をポンポンと叩かれたり、といったシーンは人気ですね。

 ゲームをどうやって作っているか『「胸キュン」で100億円』でも紹介されていますが、どうすればキュンとなるかは相当にこだわっています。例えば、漢字で世界観を作ることもそうです。小さい画面ですから、漢字が大きな意味を持ってくる。運命、再会、告白、身分違い、みたいな胸キュン漢字集なんてものも社内では作られています。

 男性向けのゲームでは、ボインやミニスカのイラストが相変わらず当たり前でしょう。あれを見ていると、本当に腹が立つんですよね。いつまでこれをやるのか、と(笑)。リアリティのないものに対するアンチテーゼでもあります。

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